专利摘要:
本明細書は、改変クロストリジウム毒素、かかる毒素を含む組成物およびかかる改変クロストリジウム毒素および組成物を用いて哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法を開示する。
公开号:JP2011514308A
申请号:JP2010531158
申请日:2008-10-21
公开日:2011-05-06
发明作者:ケイ・ロジャー・アオキ;ジョゼフ・フランシス;ミッチェル・エフ・ブリン
申请人:アラーガン、インコーポレイテッドAllergan,Incorporated;
IPC主号:A61K38-00
专利说明:

[0001] 本特許出願は、2007年10月23日出願の米国仮特許出願第 60/982,021号、および2008年6月27日出願の米国仮特許出願第 61/076,228 号からの35 U.S.C. § 119(e)にしたがう優先権を主張し、そのそれぞれは引用によりその全体を本明細書に含める。]
背景技術

[0002] クロストリジウム毒素、例えば、ボツリヌス神経毒(BoNT)、BoNT/A、BoNT/B、BoNT/C1、BoNT/D、BoNT/E、BoNT/FおよびBoNT/G、ならびに破傷風(Tetanus)神経毒(TeNT)が神経伝達を阻害する能力は、多種多様な治療および美容用途に用いられており、例えば、William J. Lipham, COSMETIC AND CLINICALAPPLICATIONS OF BOTULINUM TOXIN (Slack, Inc., 2004)を参照されたい。医薬組成物として市販されているクロストリジウム毒素としては、BoNT/A調製物、例えば、BOTOX(登録商標)(Allergan、Inc.、Irvine、CA)、Dysport(登録商標)/Reloxin(登録商標)、(Beaufour Ipsen、Porton Down、England)、Linurase(登録商標) (Prollenium、Inc.、Ontario、Canada)、Neuronox(登録商標) (Medy-Tox,Inc.、Ochang-myeon、South Korea)、BTX-A (Lanzhou Institute Biological Products、China)およびXeomin(登録商標) (Merz Pharmaceuticals、GmbH.、Frankfurt、Germany);ならびにBoNT/B 調製物、例えば、MyoBloc(商標)/NeuroBloc(商標) (Elan Pharmaceuticals、San Francisco、CA)が挙げられる。一例として、BOTOX(登録商標) は以下の適応症のために1以上の国で現在認可されている:アカラシア、成人性痙縮、裂肛、背部痛、眼瞼痙攣、歯ぎしり、痙性斜頚、本態性振戦、眉間のしわまたは運動過多の顔のしわ、頭痛、片側顔面痙攣、膀胱の運動亢進、多汗症、若年性脳性麻痺、多発性硬化症、ミオクローヌス性障害、鼻から唇へのしわ、攣縮性発声障害、斜視および VII神経障害。]
[0003] クロストリジウム毒素治療法は多くの適応症への使用が成功している。一般に、クロストリジウム毒素治療の投与は良好に耐用される。しかし、いくつかの用途における毒素投与は、有益な効果を達成するためにより多い用量が必要とされるために挑戦的でありうる。より多い用量は、毒素が身体の間質液および循環系、例えば、心血管系およびリンパ系を介して移動する可能性を上昇させ得、その結果、毒素治療の標的ではない領域への望ましくない毒素の分散が起こりうる。かかる分散は、望ましくない副作用、例えば、治療標的ではない神経細胞における神経伝達物質放出の阻害または治療標的ではない筋肉の麻痺を導きうる。例えば、治療的に有効量のBoNT/A 治療を斜頸のために頚の筋肉に投与された患者は、中咽頭への毒素の分散のために嚥下障害を起こしうる。別の例として治療上有効量のBoNT/A治療を過活動膀胱のために膀胱に投与された患者はドライマウスおよび/またはドライアイを発症しうる。したがって、治療部位において有効であるが、毒素治療の標的ではない領域においては無視できるか最小の効果しか有さない改善されたクロストリジウム毒素に対する要求がいまだに存在する。]
発明が解決しようとする課題

[0004] クロストリジウム毒素処置は、神経伝達物質をシナプス間隙へと分泌するために用いられるエキソサイトーシスプロセスを破壊することによって神経伝達物質放出を阻害する。医薬品業界によって、感覚神経に基づく病気、例えば、様々な種類の慢性疼痛、神経性炎症および泌尿生殖障害(urogentital disorder)、ならびにその他の障害、例えば、膵炎の治療のための現在のその筋弛緩用途を超えるクロストリジウム毒素治療の使用を拡大することが大きく望まれている。クロストリジウム毒素に基づく治療を拡大するために現在用いられている1つのアプローチは、クロストリジウム毒素を改変することを伴い、それにより、改変毒素が非クロストリジウム毒素標的細胞のための変化した細胞ターゲティング能力を有するようにすることである。この再標的化能力は、クロストリジウム毒素の天然ターゲティングドメインを非クロストリジウム毒素標的細胞に存在する受容体に対する選択的結合活性を示すターゲティングドメインによって置換することにより達成される。ターゲティングドメインに対するかかる改変の結果、非クロストリジウム毒素標的細胞 (再標的化(re-targeted))に存在する非クロストリジウム毒素受容体 (標的受容体)に選択的に結合することが出来る改変毒素が生じる。非クロストリジウム毒素標的細胞へのターゲティング活性を有する改変クロストリジウム毒素は、非クロストリジウム毒素標的細胞に存在する受容体に結合し、細胞質へと転位置し、そしてその非クロストリジウム毒素標的細胞のSNARE複合体に対するタンパク分解効果を発揮することができる。]
課題を解決するための手段

[0005] 本明細書は、侵害受容感覚ニューロンに媒介される泌尿生殖器障害を患う個体の治療のための改変クロストリジウム毒素組成物および方法を開示する。これは必要とする個体に治療上有効量の改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与することによって達成される。開示される方法は、泌尿生殖器-神経学的障害の治療のために、安全かつ安価で、外来患者に基づく治療を提供する。]
[0006] したがって、本発明の側面は、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を提供する。かかる組成物の開発に有用な改変クロストリジウム毒素は、例えば、Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capabilities and Altered Targeting Activity For Non-Clostridial Toxin Target Cells、米国特許出願第11/776,075号(Jul. 11、2007); Dolly, J.O. et al., Activatable Clostridial Toxins、米国特許出願第11/829,475号 (Jul. 27、2007); Foster, K.A. et al., Fusion Proteins、国際特許出願公開WO 2006/059093 (Jun. 8、2006);および Foster, K.A. et al., Non-Cytotoxic Protein Conjugates、国際特許出願公開 WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)において記載されており、そのそれぞれはその全体を引用により本明細書に含める。改変クロストリジウム毒素を含む組成物は医薬組成物でありうる。かかる医薬組成物は、改変クロストリジウム毒素に加えて、医薬用担体、医薬成分、またはその両方を含みうる。]
[0007] 本発明の別の側面は、哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療方法を提供し、該方法は、哺乳類に、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む治療上有効量の組成物を投与する工程を含む。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006);および Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)に開示のものが含まれる。]
[0008] 本発明の別の側面は、哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素の使用を提供し、該使用は、哺乳類に、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む治療上有効量の組成物を投与する工程を含む。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006);および Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006) に開示のものが含まれる。]
[0009] 本発明の別の側面は、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療のための改変クロストリジウム毒素を提供し、その使用は、哺乳類に治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含む。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006); およびFoster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006) に開示のものが含まれる。]
図面の簡単な説明

[0010] 図1は、中枢および末梢神経細胞における神経伝達物質放出およびクロストリジウム毒素中毒の現在のパラダイムの模式図を示す。図1Aは、中枢および末梢神経細胞の神経伝達物質放出機構の模式図を示す。放出プロセスは2工程を含むものとして記載できる: 1)小胞ドッキング、ここで、神経伝達物質分子を含む小胞の小胞に結合したSNAREタンパク質が、細胞膜に位置する膜に結合した SNARE タンパク質と結合する;および、2) 神経伝達物質放出、ここで、小胞が細胞膜と融合し、神経伝達物質分子がエキソサイトーシスされる。図1Bは、中枢および末梢神経細胞における破傷風およびボツリヌス毒素活性についての中毒機構の模式図を示す。この中毒プロセスは、4工程を含むものとして記載できる: 1)受容体結合、ここで、クロストリジウム毒素がクロストリジウム受容体系に結合し、中毒プロセスを開始する; 2)複合体インターナリゼーション、ここで毒素結合の後毒素/受容体系複合体を含む小胞が細胞内にエンドサイトーシスされる; 3)軽鎖転位置、ここで複数の事象が起こると考えられ、例えば、小胞の内部pHの変化、クロストリジウム毒素重鎖のHNドメインを含むチャンネル孔の形成、クロストリジウム毒素軽鎖の重鎖からの分離、および活性軽鎖の放出; および 4)酵素による標的改変、ここで、クロストリジウム毒素の活性軽鎖が、その標的SNARE基質、例えば、SNAP-25、VAMPまたはシンタキシンをタンパク分解により切断し、それにより小胞ドッキングおよび神経伝達物質放出が阻止される。
図2は、天然クロストリジウム毒素のドメイン編成を示す。一本鎖形態は、酵素ドメイン、転位置ドメイン、およびオピオイドペプチド結合ドメインを含むアミノからカルボキシルへの直鎖状編成を示す。転位置および酵素ドメインの間に位置する二本鎖ループ領域を二重SSブラケットによって示す。この領域は、天然プロテアーゼ、例えば、内因性クロストリジウム毒素プロテアーゼまたは環境中にて生じた天然プロテアーゼによるタンパク分解切断時に、一本鎖形態の毒素を二本鎖形態に変換する内因性二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を含む。一本鎖形態の上に、クロストリジウム毒素結合ドメインのHCC 領域を示す。この領域は、β-三葉型ドメインを含み、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にてα-フォールド、β4/β5ヘアピンターン、β-フォールド、β8/β9 ヘアピンターンおよびγ-フォールドを含む。
図3は、改変毒素のアミノ末端に位置する増強したターゲティングドメインを有する改変クロストリジウム毒素を示す。図3Aは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、結合要素、転位置要素、外来性プロテアーゼ切断部位(P)を含む二本鎖ループ領域、および治療要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図3Bは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、結合要素、治療要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域および転位置要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。
図4は、他の2つのドメインの間に位置する増強したターゲティングドメインを有する改変クロストリジウム毒素を示す。図4Aは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、治療要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、結合要素、および転位置要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図4Bは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、 転位置要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、結合要素、および治療要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図4Cは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、治療要素、結合要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、および転位置要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図4Dは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、転位置要素、結合要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、および治療要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。
図5は、改変毒素のカルボキシル末端に位置する増強したターゲティングドメインを有する改変クロストリジウム毒素を示す。図5Aは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、治療要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、転位置要素、および結合要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。図5Bは、アミノからカルボキシルへの直鎖状編成にて、転位置要素、外来性プロテアーゼ切断部位 (P)を含む二本鎖ループ領域、治療要素、および結合要素を含む改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を示す。P プロテアーゼによりタンパク分解切断されると、一本鎖形態の毒素は二本鎖形態に変換される。]
[0011] 本発明の側面は部分的には、改変クロストリジウム毒素を提供する。本明細書において用いる場合、「改変クロストリジウム毒素」とは、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含むあらゆる分子を意味する。本発明の側面の実施に有用な例示的な改変クロストリジウム毒素は、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006); Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)において開示されている。]
[0012] クロストリジウム・ボツリヌス(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・テタニ(Clostridium tetani)(破傷風菌)、クロストリジウム・バラチイ(Clostridium baratii)およびクロストリジウム・ブチリクム(Clostridium butyricum)により生産されるクロストリジウム毒素は、ヒトおよびその他の哺乳類の治療および美容処置に非常に広く用いられている。クロストリジウム・ボツリヌスの株は、抗原的に異なるタイプの7種のボツリヌス毒素(BoNT)を生産し、それらはヒト(BoNT/A、/B、/Eおよび/F)、動物(BoNT/C1および/D)におけるボツリヌス中毒大流行の調査によって同定されたか、あるいは土壌から単離された(BoNT/G)。BoNTは、互いにおよそ 35%のアミノ酸同一性を有し、同じ機能的ドメイン編成および全体構造を共有する。クロストリジウム毒素の各タイプ内で、それらのアミノ酸配列において、およびこれらタンパク質をコードする核酸において、なんらか異なるサブタイプが存在しうることが、当業者に認識されている。例えば、現在4つのBoNT/A サブタイプ、BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3およびBoNT/A4が存在し、特定のサブタイプは別のBoNT/A サブタイプと比較した場合およそ89%のアミノ酸同一性を示す。7つのすべてのBoNT血清型は類似の構造および薬理特性を有するが、それぞれはまた異質な細菌学的特徴を示す。一方、破傷風毒素(TeNT)は、クロストリジウム・テタニ(破傷風菌)の均一な群により生産される。2つの別の種のクロストリジウムである、クロストリジウム・ バラチイおよびクロストリジウム・ブチリクムも、BoNT/FおよびBoNT/Eとそれぞれ類似の毒素であるBaNTおよび BuNTをそれぞれ生産する。]
[0013] それぞれの成熟二本鎖分子は3つの機能的に異なるドメインを含む: 1)神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化する亜鉛依存性エンドペプチダーゼ活性を含むメタロプロテアーゼ領域を含むLC に位置する酵素ドメイン; 2)細胞内小胞から標的細胞の細胞質へのLCの放出を促進するHC (HN)のアミノ-末端半分に含まれる転位置ドメイン;および 3)標的細胞の表面に位置する受容体複合体への毒素の結合活性および結合特異性を決定するHC (HC)のカルボキシル-末端半分内にある結合ドメイン。HC ドメインは機能を示すおよそ同じサイズの2つの異なる構造特徴を含み、 HCN および HCCサブドメインと称される。表 1は例示的なクロストリジウム毒素にみられる各ドメインのおよその境界領域を示す。
表1.クロストリジウム毒素参照配列および領域]
[0014] これら3つの機能ドメインの結合、転位置および酵素活性はすべて毒性に必要である。このプロセスのすべての詳細はいまだに正確には知られていないが、クロストリジウム毒素が神経細胞に入り、神経伝達物質放出を阻害する、全体としての細胞中毒機構は、血清型またはサブタイプにかかわらず類似である。出願人は、以下の記載に限定されることを望まないが、中毒機構は少なくとも4工程を含むとして説明することができる: 1)受容体結合、2)複合体インターナリゼーション、3)軽鎖転位置、および、4)酵素による標的改変(図1参照)。このプロセスは、クロストリジウム毒素のHCドメインが、標的細胞の細胞膜表面に位置する毒素-特異的受容体系に結合すると開始する。受容体複合体の結合特異性は、部分的には、それぞれのクロストリジウム毒素受容体複合体を異なるように構成すると考えられるガングリオシドおよびタンパク質受容体の特定の組合せによって達成されると考えられている。いったん結合すると、毒素/受容体複合体はエンドサイトーシスによりインターナライズされ、インターナライズされた小胞は特定の細胞内経路へと選別される。転位置工程は、小胞区画の酸性化によりトリガーされるようである。このプロセスは、疎水性を上昇させ、毒素の二本鎖形態の形成を促進する2つの重要な pH-依存的構造再編成を開始させるようである。いったん活性化されると、毒素の軽鎖エンドペプチダーゼが細胞内小胞から細胞質ゾルへと放出され、ここでそれは特異的に神経伝達物質放出装置の3つの既知のコア成分の1つを標的化するようである。これらのコアタンパク質、小胞-結合膜タンパク質 (VAMP)/シナプトブレビン、25 kDaのシナプトソーム関連タンパク質 (SNAP-25)およびシンタキシンは、シナプス小胞ドッキングおよび神経終末での融合に必要であり、可溶性N-エチルマレイミド-感受性因子-付着タンパク質-受容体 (SNARE)ファミリーのメンバーを構成する。BoNT/AおよびBoNT/EはSNAP-25をカルボキシル末端領域にて切断し、それぞれ9または26のアミノ酸セグメントを放出し、BoNT/C1もSNAP-25をカルボキシル末端付近で切断する。ボツリヌス血清型BoNT/B、BoNT/D、BoNT/F およびBoNT/G、および破傷風毒素は、VAMPの保存された中央部分に対して作用し、VAMPのアミノ末端部分を細胞質ゾルへと放出する。BoNT/C1はシンタキシンを細胞質ゾル膜表面の近くの単一の部位にて切断する。シナプスの SNAREの選択的タンパク分解は、インビボでクロストリジウム毒素により起こる神経伝達物質放出の遮断の原因である。クロストリジウム毒素のSNARE タンパク質標的は様々な非神経細胞タイプにおけるエキソサイトーシスに共通である; これら細胞において、神経細胞におけるように、軽鎖ペプチダーゼ活性がエキソサイトーシスを阻害する、例えば、Yann Humeau et al., How Botulinum and Tetanus Neurotoxins Block Neurotransmitter Release, 82(5) Biochimie. 427-446 (2000); Kathryn Turton et al., Botulinum and Tetanus Neurotoxins: Structure, Function and Therapeutic Utility, 27(11) TrendsBiochem. Sci. 552-558. (2002); Giovanna Lalli et al., The Journey of Tetanus and Botulinum Neurotoxins in Neurons, 11(9) Trends Microbiol. 431-437, (2003)を参照されたい。]
[0015] 本発明の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、クロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素酵素ドメイン」という用語は、中毒プロセスの酵素による標的改変工程を実行しうるあらゆるクロストリジウム毒素ポリペプチドを意味する。したがって、クロストリジウム毒素酵素ドメインはクロストリジウム毒素基質を特異的に標的化し、クロストリジウム毒素基質、例えば、SNAP-25基質、VAMP基質およびシンタキシン基質などのSNAREタンパク質のタンパク分解切断を包含する。クロストリジウム毒素酵素ドメインの非限定的な例としては、例えば、BoNT/A酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、およびBuNT 酵素ドメインが挙げられる。クロストリジウム毒素酵素ドメインのその他の非限定的な例としては、例えば、配列番号1のアミノ酸1-448、配列番号2のアミノ酸 1-441、配列番号3のアミノ酸 1-449、配列番号4のアミノ酸 1-445、配列番号5のアミノ酸 1-422、配列番号6のアミノ酸 1-439、配列番号7のアミノ酸 1-446、配列番号8のアミノ酸 1-457、配列番号9のアミノ酸 1-431、および配列番号10の アミノ酸 1-422が挙げられる。]
[0016] クロストリジウム毒素酵素ドメインとしては、これらに限定されないが、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインサブタイプ; 非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、クロストリジウム毒素酵素ドメインキメラ、その活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せが挙げられる。]
[0017] 本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、天然であれ非天然であれ、開示された参照配列(表1)の対応する領域から少なくとも1アミノ酸の変化を有し、かかる参照配列の対応する領域に対するパーセント同一性において記載することが出来るクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味する。明示的に示さない場合、開示された態様の実施に有用なクロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、中毒プロセスの酵素による標的改変工程を実行する変異体である。非限定的な例として、配列番号1のアミノ酸 1-448を含むBoNT/A酵素ドメイン変異体は、配列番号1のアミノ酸領域1-448と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号2のアミノ酸 1-441を含むBoNT/B 酵素ドメイン変異体は、配列番号2のアミノ酸領域 1-441と比較して、少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号3のアミノ酸 1-449を含むBoNT/C1 酵素ドメイン変異体は、配列番号3のアミノ酸領域 1-449と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号4のアミノ酸 1-445を含むBoNT/D 酵素ドメイン変異体は、配列番号4のアミノ酸領域 1-445と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号5のアミノ酸 1-422を含むBoNT/E 酵素ドメイン変異体は、配列番号5のアミノ酸領域 1-422と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号6のアミノ酸 1-439を含む BoNT/F 酵素ドメイン変異体は、配列番号6のアミノ酸領域 1-439と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号7のアミノ酸 1-446を含むBoNT/G 酵素ドメイン変異体は、配列番号7のアミノ酸領域 1-446と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; および配列番号8のアミノ酸 1-457を含むTeNT 酵素ドメイン変異体は、配列番号8のアミノ酸領域 1-457と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する。]
[0018] クロストリジウム毒素の各血清型において、そのアミノ酸配列、そしてかかるタンパク質をコードする核酸においていくらか相違する天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が存在し得ることが当業者に認識されている。例えば、現在5つのBoNT/Aサブタイプ、BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5が存在し、特定の酵素ドメインサブタイプは別のBoNT/A 酵素ドメインサブタイプと比較した場合におよそ 95%のアミノ酸同一性を示す。本明細書において用いる場合、「天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、天然プロセスにより生産されるあらゆるクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味し、これらに限定されないが、選択的スプライシングされた転写産物から生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォーム、自然突然変異により生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインサブタイプが挙げられる。天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなりうる。天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上のアミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸 または100以上の アミノ酸、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性がある。天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性があり、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して 少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性または95%のアミノ酸同一性を有する。]
[0019] 天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例は、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォーム、例えば、BoNT/A酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/B 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/C1 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/D 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/E 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/F 酵素ドメインアイソフォーム、BoNT/G 酵素ドメインアイソフォーム、およびTeNT 酵素ドメインアイソフォームである。クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームは、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームが基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することが出来、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。]
[0020] 天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の別の非限定的な例は、クロストリジウム毒素酵素ドメインサブタイプ、例えば、サブタイプ BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5からの酵素ドメイン;サブタイプ BoNT/B1、BoNT/B2、BoNT/B二価(bivalent)およびBoNT/Bタンパク非分解性(nonproteolytic)からの酵素ドメイン;サブタイプ BoNT/C1-1および BoNT/C1-2からの酵素ドメイン;サブタイプ BoNT/E1、BoNT/E2およびBoNT/E3からの酵素ドメイン;および、サブタイプ BoNT/F1、BoNT/F2、BoNT/F3 およびBoNT/F4からの酵素ドメインである。クロストリジウム毒素酵素ドメイン サブタイプ は、クロストリジウム毒素酵素ドメイン サブタイプが基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。]
[0021] 本明細書において用いる場合、「非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、ヒトの操作の助けを借りて生産されたあらゆるクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味し、例えば、これらに限定されないが、ランダム突然変異誘発または合理的設計を用いて遺伝子操作によって生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインおよび化学合成によって生産されたクロストリジウム毒素酵素ドメインが挙げられる。非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、クロストリジウム毒素酵素ドメインキメラ変異体および活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片が挙げられる。]
[0022] 本明細書において用いる場合、「保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、参照クロストリジウム毒素酵素ドメイン配列 (表1)からの元のアミノ酸のものと類似の少なくとも1つの性質を有する別のアミノ酸またはアミノ酸アナログによって少なくとも1つの アミノ酸が置換されたクロストリジウム毒素酵素ドメインを意味する。性質の例としては、これらに限定されないが、類似のサイズ、トポグラフィー、電荷、疎水性、親水性、親油性、共有結合能、水素結合能、物理化学的性質等、またはそれらのあらゆる組合せが挙げられる。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体 は、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性がある。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体はまた、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、置換している可能性があり、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的 BoNT/A酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、および保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体が挙げられる。]
[0023] 本明細書において用いる場合、「非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体」という用語は、1) 少なくとも1つのアミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから欠失している; 2) 少なくとも1つの アミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメインが基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに付加している; または 3) 少なくとも1つの アミノ酸が参照クロストリジウム毒素酵素ドメイン配列(表1)からの元のアミノ酸のものと類似の性質を共有していない別のアミノ酸またはアミノ酸アナログによって置換されている、クロストリジウム毒素酵素ドメインを意味する。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体 は、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素酵素ドメインの代わりとなることが出来る。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体 は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから欠失している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して付加している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインから置換している可能性があり、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素酵素ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、非-保存的 BoNT/A酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、および非-保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体が挙げられる。]
[0024] 本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素酵素ドメインキメラ」という用語は、少なくともクロストリジウム毒素酵素ドメインの一部および少なくとも1つのその他のポリペプチドの少なくとも一部を含み、表1の参照クロストリジウム毒素酵素ドメインとは異なる少なくとも1つの性質を有する毒素酵素ドメインを形成しているポリペプチドを意味し、ただし、このクロストリジウム毒素酵素ドメイン キメラは依然として神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化することができるものであり、したがってクロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構全体を実行することに寄与することができるものである。かかるクロストリジウム毒素酵素ドメイン キメラは例えば、Lance E. Steward et al., Leucine-based Motif and Clostridial Toxins、米国特許出願公開2003/0027752 (Feb. 6、2003); Lance E. Steward et al., Clostridial Neurotoxin Compositions and Modified Clostridial Neurotoxins、米国特許出願公開 2003/0219462 (Nov. 27、2003);および Lance E. Steward et al., Clostridial Neurotoxin Compositions and Modified Clostridial Neurotoxins、米国特許出願公開 2004/0220386 (Nov. 4、2004)に記載されており、そのそれぞれはその全体を引用により本明細書に含める。]
[0025] 本明細書において用いる場合、「活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片」という用語は、本発明の側面において有用であり得る酵素ドメインを含むあらゆる様々なクロストリジウム毒素断片を意味するが、ただし、かかる酵素ドメイン断片は、神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化できるものであり、したがってクロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構の全体を実行することに寄与できるものである。クロストリジウム毒素の酵素ドメインはおよそ 420-460アミノ酸の長さであり、酵素ドメインを含む(表1)。研究により、クロストリジウム毒素酵素ドメインの全長は、酵素ドメインの酵素活性に必要ではないことが示された。非限定的な例として、BoNT/A 酵素ドメインの最初の8のアミノ酸(配列番号1の残基1-8)は、酵素活性に必要ではない。別の非限定的な例として、TeNT 酵素ドメインの最初の8の アミノ酸(配列番号8の残基1-8)は、酵素活性に必要ではない。同様に、酵素ドメインのカルボキシル末端は活性に必要ではない。非限定的な例として、BoNT/A 酵素ドメインの最後の 32 アミノ酸 (配列番号1の残基 417-448)は酵素活性に必要ではない。別の非限定的な例として、TeNT 酵素ドメインの最後の 31 アミノ酸 (配列番号8の残基427-457)は酵素活性に必要ではない。したがって、この態様の側面は、例えば、少なくとも 350 アミノ酸、少なくとも 375 アミノ酸、少なくとも 400 アミノ酸、少なくとも 425 アミノ酸および少なくとも 450 アミノ酸の長さを有する酵素ドメインを含むクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。この態様の別の側面は、例えば、多くとも 350 アミノ酸、多くとも 375 アミノ酸、多くとも 400 アミノ酸、多くとも 425 アミノ酸および多くとも 450 アミノ酸の長さを有する酵素ドメインを含むクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。]
[0026] 様々な配列アラインメント方法のいずれを用いて天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体および非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体のパーセント同一性を決定してもよく、例えば、これらに限定されないが、グローバル(global)方法、ローカル(local)方法およびハイブリッド方法、例えば、セグメントアプローチ方法が挙げられる。パーセント同一性を決定するプロトコールは当業者の技術範囲内で本教示から常套の手順である。]
[0027] グローバル方法では、分子の最初から最後まで配列をアラインし、個々の残基対のスコアを足すことにより、およびギャップペナルティを課すことにより最良のアラインメントを決定する。非限定的な方法としては、例えば、CLUSTAL W、例えば、Julie D. Thompson et al., CLUSTAL W: Improving the Sensitivity of Progressive Multiple Sequence Alignment Through Sequence Weighting, Position-Specific Gap Penalties and Weight Matrix Choice, 22(22) Nucleic AcidsResearch 4673-4680 (1994)参照;および反復リファインメント(iterative refinement)が挙げられ、例えば、Osamu Gotoh, Significant Improvement in Accuracy of Multiple Protein Sequence Alignments by Iterative Refinement as Assessed by Reference to Structural Alignments, 264(4) J. Mol. Biol. 823-838 (1996)を参照されたい。]
[0028] ローカル方法では、入力配列のすべてによって共有される1以上の保存モチーフを同定することによって配列をアラインする。非限定的な方法としては、例えば、Match-box、例えば、Eric Depiereux and Ernest Feytmans, Match-Box: A Fundamentally New Algorithm for the Simultaneous Alignment of Several Protein Sequences, 8(5) CABIOS 501-509 (1992)参照; Gibbs sampling、例えば、C. E. Lawrence et al., Detecting Subtle Sequence Signals: A Gibbs Sampling Strategy for Multiple Alignment, 262(5131) Science 208-214 (1993)参照; Align-M、例えば、Ivo Van Walle et al., Align-M - A New Algorithm for Multiple Alignment of Highly Divergent Sequences, 20(9) Bioinformatics,:1428-1435 (2004)参照、が挙げられる。]
[0029] ハイブリッド方法は、グローバルおよびローカルアラインメント方法の両方の機能的側面を組み合わせたものである。非限定的な方法としては、例えば、セグメント-対-セグメント比較、例えば、Burkhard Morgenstern et al., Multiple DNA and Protein Sequence Alignment Based 0n Segment-To-Segment Comparison, 93(22) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 12098-12103 (1996)参照; T-Coffee、例えば、Cedric Notredame et al., T-Coffee: A Novel Algorithm for Multiple Sequence Alignment, 302(1) J. Mol. Biol. 205-217 (2000)参照; MUSCLE、例えば、Robert C. Edgar, MUSCLE: Multiple Sequence Alignment With High Score Accuracy and High Throughput, 32(5) Nucleic AcidsRes. 1792-1797 (2004)参照; およびDIALIGN-T、例えば、Amarendran R Subramanian et al., DIALIGN-T: An Improved Algorithm for Segment-Based Multiple Sequence Alignment, 6(1)BMCBioinformatics 66 (2005)参照、が挙げられる。]
[0030] したがって、一つの態様において、本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素はクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは、天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素酵素ドメインアイソフォームまたはクロストリジウム毒素酵素ドメインサブタイプを含む。この態様の別の側面において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは、非-天然クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素酵素ドメイン変異体、クロストリジウム毒素キメラ酵素ドメイン、活性のクロストリジウム毒素酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0031] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/A酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/A 酵素ドメインは配列番号1のアミノ酸1-448を含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、天然BoNT/A 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/Aアイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/Aサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、配列番号1の天然 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、例えば、配列番号1のBoNT/A アイソフォームのアミノ酸 1-448または配列番号1のBoNT/A サブタイプのアミノ酸 1-448を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体、BoNT/Aキメラ酵素ドメイン、活性のBoNT/A 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。 この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、配列番号1の非-天然 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、例えば、配列番号1の保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、配列番号1の非-保存的 BoNT/A 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-448、配列番号1の活性のBoNT/A 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-448、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0032] この態様の別の側面において、BoNT/A酵素ドメインは、配列番号1のアミノ酸1-448に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90% または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 酵素ドメインは、配列番号1のアミノ酸 1-448に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0033] この態様の別の側面において、BoNT/A酵素ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸1-448に対して、多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0034] この態様の別の側面において、BoNT/A酵素ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号1のアミノ酸 1-448に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 1-448に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0035] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/B酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/B 酵素ドメインは配列番号2のアミノ酸1-441を含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、天然BoNT/B 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/Bアイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/Bサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは配列番号2の天然 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、例えば、配列番号2のBoNT/B アイソフォームのアミノ酸 1-441または配列番号2のBoNT/B サブタイプのアミノ酸 1-441を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体、BoNT/Bキメラ酵素ドメイン、活性のBoNT/B 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、配列番号2の非-天然 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、例えば、配列番号2の保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、配列番号2の非-保存的 BoNT/B 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-441、配列番号2の活性のBoNT/B 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-441、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0036] この態様の別の側面において、BoNT/B酵素ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸1-441に対して、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 酵素ドメインは、配列番号2のアミノ酸 1-441に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0037] この態様の別の側面において、BoNT/B酵素ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0038] この態様の別の側面において、BoNT/B酵素ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 1-441に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加;または配列番号2のアミノ酸 1-441に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0039] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/C1酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは配列番号3のアミノ酸1-449を含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメイン は、天然BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/C1アイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/C1サブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、配列番号3の天然 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、例えば、配列番号3のBoNT/C1 アイソフォームのアミノ酸 1-449または配列番号3のBoNT/C1 サブタイプのアミノ酸 1-449を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは非-天然 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体、BoNT/C1キメラ酵素ドメイン、活性のBoNT/C1 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、配列番号3の非-天然 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、例えば、配列番号3の保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、配列番号3の非-保存的 BoNT/C1 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-449、配列番号3の活性のBoNT/C1 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-449、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0040] この態様の別の側面において、BoNT/C1酵素ドメインは、配列番号3のアミノ酸1-449に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 酵素ドメインは、配列番号3のアミノ酸 1-449に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0041] この態様の別の側面において、BoNT/C1酵素ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0042] この態様の別の側面において、BoNT/C1酵素ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 1-449に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号3のアミノ酸 1-449に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0043] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは BoNT/D酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4のアミノ酸1-445を含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、天然BoNT/D 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/Dアイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/Dサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4の天然 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、例えば、配列番号4のBoNT/D アイソフォームのアミノ酸 1-445または配列番号4のBoNT/D サブタイプのアミノ酸 1-445を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体、BoNT/Dキメラ酵素ドメイン、活性のBoNT/D 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4の非-天然 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、例えば、配列番号4の保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、配列番号4の非-保存的 BoNT/D 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-445、配列番号4の活性のBoNT/D 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-445、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0044] この態様の別の側面において、BoNT/D酵素ドメインは、配列番号4のアミノ酸1-445に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 酵素ドメインは、配列番号4のアミノ酸 1-445に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0045] この態様の別の側面において、BoNT/D酵素ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0046] この態様の別の側面において、BoNT/D酵素ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 1-445に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 1-445に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0047] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/E酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/E 酵素ドメインは配列番号5のアミノ酸1-422を含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、天然BoNT/E 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/Eアイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/Eサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、配列番号5の天然 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号5のBoNT/E アイソフォームのアミノ酸 1-422または配列番号5のBoNT/E サブタイプのアミノ酸 1-422を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体、BoNT/Eキメラ酵素ドメイン、活性のBoNT/E 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、配列番号5の非-天然 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号5の保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号5の非-保存的 BoNT/E 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号5の活性のBoNT/E 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-422、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0048] この態様の別の側面において、BoNT/E酵素ドメインは、配列番号5のアミノ酸1-422に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 酵素ドメインは、配列番号5のアミノ酸 1-422に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0049] この態様の別の側面において、BoNT/E酵素ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0050] この態様の別の側面において、BoNT/E酵素ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0051] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBoNT/F酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/F 酵素ドメインは配列番号6のアミノ酸1-439を含む。この態様の別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、天然BoNT/F 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/Fアイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/Fサブタイプからの 酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、配列番号6の天然 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、例えば、配列番号6のBoNT/F アイソフォームのアミノ酸 1-439または配列番号6のBoNT/F サブタイプのアミノ酸 1-439を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体、BoNT/Fキメラ酵素ドメイン、活性のBoNT/F 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、配列番号6の非-天然 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、例えば、配列番号6の保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、配列番号6の非-保存的 BoNT/F 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-439、配列番号6の活性のBoNT/F 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-439またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0052] この態様の別の側面において、BoNT/F酵素ドメインは、配列番号6のアミノ酸1-439に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 酵素ドメインは、配列番号6のアミノ酸 1-439に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0053] この態様の別の側面において、BoNT/F酵素ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0054] この態様の別の側面において、BoNT/F酵素ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 1-439に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 1-439に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0055] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインは BoNT/G酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/G 酵素ドメインは配列番号7のアミノ酸1-446を含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、天然BoNT/G 酵素ドメイン変異体、例えば、BoNT/Gアイソフォームからの酵素ドメインまたはBoNT/Gサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、配列番号7の天然 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、例えば、配列番号7のBoNT/G アイソフォームのアミノ酸 1-446 または配列番号7のBoNT/G サブタイプのアミノ酸 1-446を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、非-天然 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体、BoNT/Gキメラ酵素ドメイン、活性のBoNT/G 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、配列番号7の非-天然 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、例えば、配列番号7の保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、配列番号7の非-保存的 BoNT/G 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-446、配列番号7の活性のBoNT/G 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-446、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0056] この態様の別の側面において、BoNT/G酵素ドメインは、配列番号7のアミノ酸1-446に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 酵素ドメインは、配列番号7のアミノ酸 1-446に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0057] この態様の別の側面において、BoNT/G酵素ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0058] この態様の別の側面において、BoNT/G酵素ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 1-446に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 1-446に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0059] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはTeNT酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8のアミノ酸1-457を含む。この態様の別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、天然TeNT 酵素ドメイン変異体、例えば、TeNTアイソフォームからの酵素ドメインまたはTeNTサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8の天然 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、例えば、配列番号8のTeNT アイソフォームのアミノ酸 1-457 または配列番号8のTeNT サブタイプのアミノ酸 1-457を含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、 非-天然 TeNT 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体、非-保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体、TeNTキメラ酵素ドメイン、活性のTeNT 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8の非-天然 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、例えば、配列番号8の保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、配列番号8の非-保存的 TeNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-457、配列番号8の活性のTeNT 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-457、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0060] この態様の別の側面において、TeNT酵素ドメインは、配列番号8のアミノ酸1-457に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 酵素ドメインは、配列番号8のアミノ酸 1-457に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0061] この態様の別の側面において、TeNT酵素ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0062] この態様の別の側面において、TeNT酵素ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 1-457に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 1-457に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0063] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBaNT酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BaNT 酵素ドメインは配列番号9のアミノ酸1-431を含む。この態様の別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、天然BaNT 酵素ドメイン変異体、例えば、BaNTアイソフォームからの酵素ドメインまたはBaNTサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、配列番号9の天然 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、例えば、配列番号9のBaNT アイソフォームのアミノ酸 1-431または配列番号9のBaNT サブタイプのアミノ酸 1-431を含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、非-天然 BaNT 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体、BaNTキメラ酵素ドメイン、活性のBaNT酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、配列番号9の非-天然 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、例えば、配列番号9の保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、配列番号9の非-保存的 BaNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-431、配列番号9の活性のBaNT酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-431、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0064] この態様の別の側面において、BaNT酵素ドメインは、 配列番号9のアミノ酸1-431に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 酵素ドメインは、配列番号9のアミノ酸 1-431に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0065] この態様の別の側面において、BaNT酵素ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0066] この態様の別の側面において、BaNT酵素ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 1-431に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 1-431に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0067] 別の態様において、クロストリジウム毒素酵素ドメインはBuNT酵素ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10のアミノ酸1-422を含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、天然BuNT 酵素ドメイン変異体、例えば、BuNTアイソフォームからの酵素ドメインまたはBuNTサブタイプからの酵素ドメインを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10の天然 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号10のBuNT アイソフォームのアミノ酸 1-422 または配列番号10のBuNT サブタイプのアミノ酸 1-422を含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、非-天然 BuNT 酵素ドメイン変異体、例えば、保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体、非-保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体、BuNTキメラ酵素ドメイン、活性のBuNT 酵素ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10の非-天然 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、例えば、配列番号10の保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号10の非-保存的 BuNT 酵素ドメイン変異体のアミノ酸 1-422、配列番号10の活性のBuNT 酵素ドメイン断片のアミノ酸 1-422、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0068] この態様の別の側面において、BuNT酵素ドメインは、配列番号10のアミノ酸1-422に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0069] この態様の別の側面において、BuNT酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0070] この態様の別の側面において、BuNT酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸置換を有するポリペプチドを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸置換を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して、多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸欠失を有するポリペプチドを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸欠失を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。この態様の別の側面において、BuNT 酵素ドメインは、、例えば、配列番号10のアミノ酸 1-422に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0071] 「転位置ドメイン」は、転位置活性を有するクロストリジウム神経毒素重鎖の部分を含む。「転位置」とは、小胞膜を介するポリペプチドの輸送を促進する能力を意味し、それによりポリペプチドのいくらかまたはすべてが細胞質に露出される。様々なボツリヌス神経毒素において、転位置は、エンドソーム内のpHの低下によって起こる重鎖のアロステリック立体配置変化を伴うと考えられている。この立体配置変化は重鎖のN末端半分を伴い、それによって媒介されているようであり、その結果、 小胞膜において孔が形成される;この変化は、エンドソーム小胞内から細胞質へのタンパク分解性の軽鎖の移動を可能とする。例えば、Lacy、et al.、Nature Struct. Biol. 5:898-902 (October 1998)を参照。]
[0072] ボツリヌス神経毒素重鎖の転位置-媒介部分のアミノ酸配列は当業者に公知である;さらに、この部分内のそれらアミノ酸残基は、転位置活性の付与に必須であることも知られている。それゆえ、例えば、様々な破傷風菌(Clostridium tetanus)またはクロストリジウム・ボツリヌス神経毒素サブタイプのいずれかの重鎖の天然N-末端ペプチド半分を転位置ドメインとして用いること、または、様々な重鎖のN-末端半分の一次配列をアラインし、コンセンサス一次転位置配列を、配列間の保存されたアミノ酸、極性、立体および疎水性特性に基づいて選択することにより、類似の転位置ドメインを設計することは、当業者の能力の範囲内であろう。]
[0073] 本発明の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、クロストリジウム毒素転位置ドメインを含む。 本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素転位置ドメイン」という用語は、クロストリジウム毒素軽鎖転位置を媒介する中毒プロセスの転位置工程を実行することが出来るあらゆるクロストリジウム毒素ポリペプチドを意味する。したがって、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、クロストリジウム毒素 軽鎖の膜を横切る移動を促進し、移動は、クロストリジウム毒素 軽鎖の膜を介する細胞内小胞から細胞の細胞質への移動を含む。クロストリジウム毒素転位置ドメインの非限定的な例としては、例えば、BoNT/A 転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、およびBuNT 転位置ドメインが挙げられる。クロストリジウム毒素転位置ドメインのその他の非限定的な例としては、例えば、配列番号1のアミノ酸449-873、配列番号2のアミノ酸 442-860、配列番号3のアミノ酸 450-868、配列番号4のアミノ酸 446-864、配列番号5のアミノ酸 423-847、配列番号6のアミノ酸 440-866、配列番号7のアミノ酸 447-865、配列番号8のアミノ酸 458-881、配列番号9のアミノ酸 432-857、および配列番号10のアミノ酸 423-847が挙げられる。]
[0074] クロストリジウム毒素転位置ドメインとしては、これらに限定されないが、天然クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素転位置ドメインサブタイプ; 非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、クロストリジウム毒素転位置ドメインキメラ、それらの活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せが挙げられる。]
[0075] 本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、天然であれ非天然であれ、開示された参照配列(表1)の対応する領域から少なくとも1つのアミノ酸変化を有し、その参照配列の対応する領域に対してパーセント同一性において記載できるクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味する。明示的に示さない場合、開示された態様の実施に有用なクロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、クロストリジウム毒素軽鎖の転位置を媒介する中毒プロセスの転位置工程を実行する変異体である。非限定的な例として、配列番号1のアミノ酸449-873を含むBoNT/A 転位置ドメイン変異体 は、配列番号1のアミノ酸領域449-873と比較して 少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号2のアミノ酸 442-860を含むBoNT/B 転位置ドメイン変異体は、配列番号2のアミノ酸領域 442-860と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号3のアミノ酸 450-868を含む BoNT/C1 転位置ドメイン変異体は、配列番号3のアミノ酸領域 450-868と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号4のアミノ酸 446-864を含むBoNT/D 転位置ドメイン変異体は、配列番号4 のアミノ酸領域 446-864と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;配列番号5のアミノ酸 423-847を含むBoNT/E 転位置ドメイン変異体は、配列番号5のアミノ酸領域 423-847と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号6のアミノ酸 440-866 を含む BoNT/F 転位置ドメイン変異体は、配列番号6のアミノ酸領域 440-866 と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号7のアミノ酸 447-865を含むBoNT/G 転位置ドメイン変異体は、配列番号7のアミノ酸領域 447-865と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号8のアミノ酸 458-881を含む TeNT 転位置ドメイン変異体は、配列番号8のアミノ酸領域 458-881と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する; 配列番号9のアミノ酸 432-857を含む BaNT 転位置ドメイン変異体は、配列番号9 のアミノ酸領域 432-857と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する;および、配列番号10のアミノ酸 423-847 を含む BuNT 転位置ドメイン変異体は、配列番号10のアミノ酸領域 423-847と比較して少なくとも1アミノ酸の相違、例えば、アミノ酸置換、欠失または付加を有する。]
[0076] クロストリジウム毒素の各血清型のなかに、アミノ酸配列において、およびかかるタンパク質をコードする核酸においてもなんらか相違する天然クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が存在しうることが当業者に認識されている。例えば、現在5つのBoNT/Aサブタイプ、BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5があり、特定の転位置ドメインサブタイプは別のBoNT/A 転位置ドメイン サブタイプと比較した場合におよそ87%のアミノ酸同一性を示す。本明細書において用いる場合、「天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、天然プロセスによって生産されたあらゆるクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味し、例えば、これらに限定されないが、選択的スプライシングされた転写産物から生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォーム、自然突然変異により生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームおよびクロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプが挙げられる。天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体 は、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素転位置ドメインの代わりとなることができる。天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上のアミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸 または100以上の アミノ酸、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性がある。天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性があり、天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。]
[0077] 天然クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例は、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォーム、例えば、BoNT/A転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/B 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/C1 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/D 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/E 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/F 転位置ドメインアイソフォーム、BoNT/G 転位置ドメインアイソフォーム、TeNT 転位置ドメインアイソフォーム、BaNT 転位置ドメインアイソフォーム、およびBuNT 転位置ドメインアイソフォームである。 クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォーム は、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームが基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において 参照クロストリジウム毒素転位置ドメインの代わりとなることが出来る。]
[0078] 天然クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の別の非限定的な例は、クロストリジウム毒素転位置ドメインサブタイプ、例えば、サブタイプ BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/A4およびBoNT/A5からの転位置ドメイン;サブタイプ BoNT/B1、BoNT/B2、BoNT/B二価(bivalent) および BoNT/Bタンパク非分解性(nonproteolytic)からの転位置ドメイン;サブタイプ BoNT/C1-1および BoNT/C1-2からの転位置ドメイン;サブタイプ BoNT/E1、BoNT/E2およびBoNT/E3からの転位置ドメイン;およびサブタイプ BoNT/F1、BoNT/F2、BoNT/F3およびBoNT/F4からの転位置ドメインである。クロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプ は、クロストリジウム毒素転位置ドメイン サブタイプが基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素転位置ドメインの代わりとなることが出来る。]
[0079] 本明細書において用いる場合、「非-天然クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、ヒトの操作の助けを借りて生産されたあらゆるクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味し、例えば、これらに限定されないが、ランダム突然変異誘発または合理的設計を用いて遺伝子操作によって生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインおよび化学合成によって生産されたクロストリジウム毒素転位置ドメインが挙げられる。非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、クロストリジウム毒素転位置ドメインキメラ変異体および活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片が挙げられる。]
[0080] 本明細書において用いる場合、「保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、参照クロストリジウム毒素転位置ドメイン配列 (表1)からの元のアミノ酸のものと類似の少なくとも1つの性質を有する別のアミノ酸またはアミノ酸アナログによって少なくとも1つの アミノ酸が置換されたクロストリジウム毒素転位置ドメインを意味する。性質の例としては、これらに限定されないが、類似のサイズ、トポグラフィー、電荷、疎水性、親水性、親油性、共有結合能、水素結合能、物理化学的性質等、またはそれらのあらゆる組合せが挙げられる。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと代わることが出来る。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性がある。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性があり、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、保存的 BoNT/A転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、および保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体が挙げられる。]
[0081] 本明細書において用いる場合、「非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体」という用語は、1) 少なくとも1つのアミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから欠失している; 2) 少なくとも1つの アミノ酸が非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメインが基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに付加している; または 3) 少なくとも1つの アミノ酸が参照クロストリジウム毒素転位置ドメイン配列(表1)からの元のアミノ酸のものと類似の性質を共有していない別のアミノ酸またはアミノ酸アナログによって置換されている、クロストリジウム毒素転位置ドメインを意味する。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと実質的に同様に機能することができ、本発明のあらゆる側面において、参照クロストリジウム毒素転位置ドメインと代わりうる。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから欠失している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、および10以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して付加している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体は、1以上の アミノ酸、2以上の アミノ酸、3以上の アミノ酸、4以上の アミノ酸、5以上の アミノ酸、10以上の アミノ酸、20以上の アミノ酸、30以上の アミノ酸、40以上の アミノ酸、50以上の アミノ酸、100以上の アミノ酸、または200以上の アミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性がある。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体はまた、少なくとも 10 の連続する アミノ酸、少なくとも 15 の連続する アミノ酸、少なくとも20の連続するアミノ酸、または少なくとも25の連続するアミノ酸、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインから置換している可能性があり、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体が基づく参照クロストリジウム毒素転位置ドメインに対して少なくとも50%のアミノ酸同一性、65%のアミノ酸同一性、75%のアミノ酸同一性、85%のアミノ酸同一性 または95%のアミノ酸同一性を有する。非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体の非限定的な例としては、例えば、非-保存的 BoNT/A転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、および非-保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、および非-保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体が挙げられる。]
[0082] 本明細書において用いる場合、「クロストリジウム毒素転位置ドメインキメラ」という用語は、少なくともクロストリジウム毒素転位置ドメインの一部および少なくとも1つのその他のポリペプチドの少なくとも一部を含み、表1の参照クロストリジウム毒素転位置ドメインとは異なる少なくとも1つの性質を有する毒素転位置ドメインを形成しているポリペプチドを意味し、ただし、このクロストリジウム毒素転位置ドメイン キメラは依然として神経伝達物質放出装置のコア成分を特異的に標的化することができるものであり、したがってクロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構全体を実行することに寄与することができるものである。]
[0083] 本明細書において用いる場合、「活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片」という用語は、本発明の側面において有用であり得る転位置ドメインを含むあらゆる様々なクロストリジウム毒素断片を意味するが、ただし、かかる活性の断片は、LCの細胞内小胞から標的細胞の細胞質への放出を促進することができるものであり、 したがって、クロストリジウム毒素が基質をタンパク分解により切断する細胞機構の全体を実行することに寄与できるものである。クロストリジウム毒素の重鎖からの転位置ドメインはおよそ 410-430アミノ酸の長さであり、転位置ドメインを含む(表1)。研究により、クロストリジウム毒素重鎖からの転位置ドメインの全長は、転位置ドメインの転位置活性に必要ではないことが示された。したがって、この態様の側面は、例えば、少なくとも 350 アミノ酸、少なくとも 375 アミノ酸、少なくとも 400 アミノ酸および少なくとも 425 アミノ酸の長さを有する転位置ドメインを含むクロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。この態様の別の側面は、例えば、多くとも 350 アミノ酸、多くとも 375 アミノ酸、多くとも 400 アミノ酸 および多くとも 425 アミノ酸の長さを有する転位置ドメインを含むクロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。]
[0084] 様々な配列アラインメント方法のいずれを用いて天然クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体および非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体のパーセント同一性を決定してもよく、例えば、これらに限定されないが、グローバル(global)方法、ローカル(local)方法およびハイブリッド方法、例えば、セグメントアプローチ方法が挙げられる。パーセント同一性を決定するプロトコールは当業者の技術範囲内で本教示から常套の手順である。]
[0085] したがって、一つの態様において、本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素はクロストリジウム毒素転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、天然クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、クロストリジウム毒素転位置ドメインアイソフォームまたはクロストリジウム毒素転位置ドメインサブタイプを含む。この態様の別の側面において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、非-天然 クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、例えば、保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、非-保存的クロストリジウム毒素転位置ドメイン変異体、クロストリジウム毒素キメラ転位置ドメイン、活性のクロストリジウム毒素転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0086] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインはBoNT/A転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/A 転位置ドメインは配列番号1のアミノ酸449-873を含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、天然BoNT/A 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/Aアイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/Aサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、配列番号1の天然 BoNT/A 転位置ドメイン変異体 のアミノ酸 449-873、例えば、配列番号1のBoNT/A アイソフォームのアミノ酸 449-873または配列番号1のBoNT/A サブタイプのアミノ酸 449-873を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体、BoNT/Aキメラ転位置ドメイン、活性のBoNT/A 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、配列番号1の非-天然 BoNT/A 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 449-873、例えば、配列番号1の保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 449-873、配列番号1の非-保存的 BoNT/A 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 449-873、配列番号1の活性のBoNT/A 転位置ドメイン断片のアミノ酸 449-873、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0087] この態様の別の側面において、BoNT/A転位置ドメインは、配列番号1のアミノ酸449-873に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。 この態様のさらに別の側面において、BoNT/A 転位置ドメインは、配列番号1のアミノ酸 449-873に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0088] この態様の別の側面において、BoNT/A転位置ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0089] この態様の別の側面において、BoNT/A転位置ドメインは、例えば、配列番号1のアミノ酸449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の連続するアミノ酸置換;配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号1のアミノ酸 449-873に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号1のアミノ酸 449-873に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0090] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインはBoNT/B転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/B 転位置ドメインは配列番号2のアミノ酸442-860を含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、天然BoNT/B 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/Bアイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/Bサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、配列番号2の天然 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、例えば、配列番号2のBoNT/B アイソフォームのアミノ酸 442-860または配列番号2のBoNT/B サブタイプのアミノ酸 442-860を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体、BoNT/Bキメラ転位置ドメイン、活性のBoNT/B 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、配列番号2の非-天然 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、例えば、配列番号2の保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、配列番号2の非-保存的 BoNT/B 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 442-860、配列番号2の活性のBoNT/B 転位置ドメイン断片のアミノ酸 442-860、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0091] この態様の別の側面において、BoNT/B転位置ドメインは、配列番号2のアミノ酸442-860に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/B 転位置ドメインは、配列番号2のアミノ酸 442-860に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0092] この態様の別の側面において、BoNT/B転位置ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100または200の非連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0093] この態様の別の側面において、BoNT/B転位置ドメインは、例えば、配列番号2のアミノ酸442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号2のアミノ酸 442-860に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号2のアミノ酸 442-860に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0094] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインはBoNT/C1転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは配列番号3のアミノ酸450-868を含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、天然BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/C1アイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/C1サブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、配列番号3の天然 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、例えば、配列番号3のBoNT/C1 アイソフォームのアミノ酸 450-868または配列番号3のBoNT/C1 サブタイプのアミノ酸 450-868を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体、BoNT/C1キメラ転位置ドメイン、活性のBoNT/C1 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、配列番号3の非-天然 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、例えば、配列番号3の保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、配列番号3の非-保存的 BoNT/C1 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 450-868、配列番号3の活性のBoNT/C1 転位置ドメイン断片のアミノ酸 450-868、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0095] この態様の別の側面において、BoNT/C1転位置ドメインは、配列番号3のアミノ酸450-868に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。 この態様のさらに別の側面において、BoNT/C1 転位置ドメインは、配列番号3のアミノ酸 450-868に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0096] この態様の別の側面において、BoNT/C1転位置ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0097] この態様の別の側面において、BoNT/C1転位置ドメインは、例えば、配列番号3のアミノ酸450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号3のアミノ酸 450-868に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加;配列番号3のアミノ酸 450-868に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0098] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/D転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4のアミノ酸446-864を含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、天然BoNT/D 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/Dアイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/Dサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4の天然 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864 、例えば、配列番号4のBoNT/D アイソフォームのアミノ酸 446-864または配列番号4のBoNT/D サブタイプのアミノ酸 446-864を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体、BoNT/Dキメラ転位置ドメイン、活性のBoNT/D 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4の非-天然 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864、例えば、配列番号4の保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864、配列番号4の非-保存的 BoNT/D 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 446-864 、配列番号4の活性のBoNT/D 転位置ドメイン断片のアミノ酸 446-864、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0099] この態様の別の側面において、BoNT/D転位置ドメインは、配列番号4のアミノ酸446-864に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/D 転位置ドメインは、配列番号4のアミノ酸 446-864に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0100] この態様の別の側面において、BoNT/D転位置ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0101] この態様の別の側面において、BoNT/D転位置ドメインは、例えば、配列番号4のアミノ酸446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号4のアミノ酸 446-864に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号4のアミノ酸 446-864に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0102] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/E転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5のアミノ酸423-847を含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、天然BoNT/E 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/Eアイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/Eサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5の天然 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847 、例えば、配列番号5のBoNT/E アイソフォームのアミノ酸 423-847または配列番号5のBoNT/E サブタイプのアミノ酸 423-847を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体、BoNT/Eキメラ転位置ドメイン、活性のBoNT/E 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5の非-天然 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、例えば、配列番号5の保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号5の非-保存的 BoNT/E 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号5の活性のBoNT/E 転位置ドメイン断片のアミノ酸 423-847、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0103] この態様の別の側面において、BoNT/E転位置ドメインは、配列番号5のアミノ酸423-847に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/E 転位置ドメインは、配列番号5のアミノ酸 423-847に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0104] この態様の別の側面において、BoNT/E転位置ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0105] この態様の別の側面において、BoNT/E転位置ドメインは、例えば、配列番号5のアミノ酸423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号5のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号5のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0106] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/F転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6のアミノ酸440-866を含む。この態様の別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、天然BoNT/F 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/Fアイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/Fサブタイプからの転位置ドメインを含む。 この態様の別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6の天然 BoNT/F 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 440-866 、例えば、配列番号6のBoNT/F アイソフォームのアミノ酸 440-866または配列番号6のBoNT/F サブタイプのアミノ酸 440-866を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体、BoNT/Fキメラ転位置ドメイン、活性のBoNT/F 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6の非-天然 BoNT/F 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 440-866、例えば、配列番号6の保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 440-866、配列番号6の非-保存的 BoNT/F 転位置ドメイン変異体 のアミノ酸 440-866 、配列番号6の活性のBoNT/F 転位置ドメイン断片のアミノ酸 440-866、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0107] この態様の別の側面において、BoNT/F転位置ドメインは、配列番号6のアミノ酸440-866に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/F 転位置ドメインは、配列番号6のアミノ酸 440-866に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0108] この態様の別の側面において、BoNT/F転位置ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0109] この態様の別の側面において、BoNT/F転位置ドメインは、例えば、配列番号6のアミノ酸440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号6のアミノ酸 440-866に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号6のアミノ酸 440-866に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0110] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BoNT/G転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7のアミノ酸447-865を含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、天然BoNT/G 転位置ドメイン変異体、例えば、BoNT/Gアイソフォームからの転位置ドメインまたはBoNT/Gサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7の天然 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865 、例えば、配列番号7のBoNT/G アイソフォームのアミノ酸 447-865または配列番号7のBoNT/G サブタイプのアミノ酸 447-865を含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、非-天然 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体、BoNT/Gキメラ転位置ドメイン、活性のBoNT/G 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7の非-天然 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865、例えば、配列番号7の保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865、配列番号7の非-保存的 BoNT/G 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 447-865、配列番号7の活性のBoNT/G 転位置ドメイン断片のアミノ酸 447-865、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0111] この態様の別の側面において、BoNT/G転位置ドメインは、 配列番号7のアミノ酸447-865に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BoNT/G 転位置ドメインは、配列番号7のアミノ酸 447-865に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0112] この態様の別の側面において、BoNT/G転位置ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0113] この態様の別の側面において、BoNT/G転位置ドメインは、例えば、配列番号7のアミノ酸447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号7のアミノ酸 447-865に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号7のアミノ酸 447-865に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0114] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、TeNT転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8のアミノ酸458-881を含む。この態様の別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、天然TeNT 転位置ドメイン変異体、例えば、TeNTアイソフォームからの転位置ドメインまたはTeNTサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8の天然 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、例えば、配列番号8のTeNT アイソフォームのアミノ酸 458-881または配列番号8のTeNT サブタイプのアミノ酸 458-881を含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、非-天然 TeNT 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体、TeNTキメラ転位置ドメイン、活性のTeNT 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8の非-天然 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、例えば、配列番号8の保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、配列番号8の非-保存的 TeNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 458-881、配列番号8の活性のTeNT 転位置ドメイン断片のアミノ酸 458-881、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0115] この態様の別の側面において、TeNT転位置ドメインは、配列番号8のアミノ酸458-881に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、TeNT 転位置ドメインは、配列番号8のアミノ酸 458-881に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0116] この態様の別の側面において、TeNT転位置ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0117] この態様の別の側面において、TeNT転位置ドメインは、例えば、配列番号8のアミノ酸458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号8のアミノ酸 458-881に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号8のアミノ酸 458-881に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0118] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BaNT転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9のアミノ酸432-857を含む。この態様の別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、天然BaNT 転位置ドメイン変異体、例えば、BaNTアイソフォームからの転位置ドメインまたはBaNTサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9の天然 BaNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 432-857、例えば、配列番号9のBaNT アイソフォームのアミノ酸 432-857または配列番号9のBaNT サブタイプのアミノ酸 432-857を含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、非-天然 BaNT 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体、BaNTキメラ転位置ドメイン、活性のBaNT転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9の非-天然 BaNT 転位置ドメイン変異体 のアミノ酸 432-857、例えば、配列番号9の保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 432-857、配列番号9の非-保存的 BaNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 432-857、配列番号9の活性のBaNT転位置ドメイン断片のアミノ酸 432-857、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0119] この態様の別の側面において、BaNT転位置ドメインは、配列番号9のアミノ酸432-857に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BaNT 転位置ドメインは、配列番号9のアミノ酸 432-857に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0120] この態様の別の側面において、BaNT転位置ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失;配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0121] この態様の別の側面において、BaNT転位置ドメインは、例えば、配列番号9のアミノ酸432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号9のアミノ酸 432-857に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号9のアミノ酸 432-857に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0122] 別の態様において、クロストリジウム毒素転位置ドメインは、BuNT転位置ドメインを含む。この態様の一つの側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10のアミノ酸423-847を含む。この態様の別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、天然BuNT 転位置ドメイン変異体、例えば、BuNTアイソフォームからの転位置ドメインまたはBuNTサブタイプからの転位置ドメインを含む。この態様の別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10の天然 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、例えば、配列番号10のBuNT アイソフォームのアミノ酸 423-847または配列番号10のBuNT サブタイプのアミノ酸 423-847を含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、非-天然 BuNT 転位置ドメイン変異体、例えば、保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体、非-保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体、BuNTキメラ転位置ドメイン、活性のBuNT 転位置ドメイン断片、またはそれらのいずれかの組合せを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10の非-天然 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、例えば、配列番号10の保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号10の非-保存的 BuNT 転位置ドメイン変異体のアミノ酸 423-847、配列番号10の活性のBuNT 転位置ドメイン断片のアミノ酸 423-847、またはそれらのいずれかの組合せを含む。]
[0123] この態様の別の側面において、BuNT転位置ドメインは、配列番号10のアミノ酸423-847に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BuNT 転位置ドメインは、配列番号10のアミノ酸 423-847に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0124] この態様の別の側面において、BuNT転位置ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換;配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加; または配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0125] この態様の別の側面において、BuNT転位置ドメインは、例えば、配列番号10のアミノ酸423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換;配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸置換; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失; 配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸欠失;配列番号10のアミノ酸 423-847に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加; または配列番号10のアミノ酸 423-847に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100の連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0126] 本発明の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、オピオイドペプチド結合ドメインを含む。「結合ドメイン」とは、生理的条件下で標的細胞に特徴的な細胞表面マーカーに優先的に結合することができるアミノ酸配列領域を意味する。細胞表面マーカーは、ポリペプチド、多糖、脂質、糖タンパク質、リポタンパク質を含み得、またはこれらの1以上の構造的特徴を有しうる。「優先的に相互作用する」とは、細胞表面マーカーについての結合ドメインの解離定数(Kd) が、あらゆる別の細胞表面マーカーについての結合ドメインのものより少なくとも一桁小さいことを意味する。好ましくは、解離定数は 少なくとも 2桁小さく、より好ましくは解離定数は神経毒素または改変神経毒素が曝されているあらゆるその他の細胞表面マーカーについての結合ドメインのものより、少なくとも 3桁小さい。結合ドメインの例は、例えば、Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capability and Enhanced Targeting Activity、米国特許出願第11/776,043号 (Jul. 11、2007); Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capabilities and Altered Targeting Activity For Clostridial Toxin Target Cells、米国特許出願第11/776,052号 (Jul. 11、2007); およびSteward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Translocation Capabilities and Altered Targeting Activity For Non-Clostridial Toxin Target Cells、米国特許出願第11/776,075号 (Jul. 11、2007)に記載されており、そのそれぞれはその全体を引用により本明細書に含める。]
[0127] 本明細書に開示されるオピオイドペプチド結合ドメインの非限定的な例は、例えば、エンケファリン、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチンまたはヘモルフィンである。したがって、一つの態様において、結合ドメインはオピオイドペプチドを含む。]
[0128] 別の態様において、オピオイドペプチドはエンケファリンペプチドを含む。この態様の側面において、エンケファリン ペプチドは、Leu-エンケファリン、Met-エンケファリン、Met-エンケファリンMRGLまたはMet-エンケファリン MRFを含む。この態様の別の側面において、エンケファリン ペプチドは、 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55を含む。]
[0129] この態様の別の側面において、エンケファリンは、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、エンケファリンは、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0130] この態様の別の側面において、エンケファリンは、例えば、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加;または配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0131] この態様の別の側面において、エンケファリンは、例えば、配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失; 配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失;配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加;または配列番号52、配列番号53、配列番号54または配列番号55に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0132] 別の態様において、オピオイドペプチドは、ウシ副腎髄質-22 (BAM22)ペプチドを含む。この態様の側面において、BAM22 ペプチドは、BAM22 ペプチド (1-12)、BAM22 ペプチド (6-22)、BAM22 ペプチド (8-22) またはBAM22 ペプチド (1-22)を含む。この態様の別の側面において、BAM22 ペプチドは、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22 または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22を含む。]
[0133] この態様の別の側面において、BAM22は、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、BAM22ペプチド結合ドメインは、配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22 に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0134] この態様の別の側面において、BAM22ペプチドは、例えば、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失; 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加;または配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0135] この態様の別の側面において、BAM22 は、例えば、配列番号56のアミノ酸1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換; 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失; 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失;配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加;または 配列番号56のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号57のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号58のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号59のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22; 配列番号60のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22;または配列番号61のアミノ酸 1-12、アミノ酸 6-22、アミノ酸 8-22またはアミノ酸 1-22 に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0136] 別の態様において、オピオイドペプチドは、エンドモルフィンペプチドを含む。この態様の側面において、エンドモルフィン ペプチドは、エンドモルフィン-1またはエンドモルフィン-2を含む。この態様の別の側面において、エンドモルフィン ペプチドは、配列番号62または配列番号63を含む。]
[0137] この態様の別の側面において、エンドモルフィンは、配列番号62または配列番号63に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。 この態様のさらに別の側面において、エンドモルフィン は、配列番号62または配列番号63に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0138] この態様の別の側面において、エンドモルフィンは、例えば、配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸置換;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失; 配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸欠失;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加; または配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0139] この態様の別の側面において、エンドモルフィンは、例えば、配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換; 配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸置換;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失; 配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸欠失;配列番号62または配列番号63に対して少なくとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加; または配列番号62または配列番号63に対して多くとも 1、2、または3の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0140] 別の態様において、オピオイドペプチドは、エンドルフィンペプチドを含む。この態様の側面において、エンドルフィン ペプチドは、エンドルフィン-α、ネオエンドルフィン-α、エンドルフィン-β、ネオエンドルフィン-βまたはエンドルフィン-γを含む。この態様の別の側面において、エンドルフィン ペプチドは、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69を含む。]
[0141] この態様の別の側面において、エンドルフィンは、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、エンドルフィンは、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0142] この態様の別の側面において、エンドルフィンは、例えば、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸置換; 配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸欠失;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加;または配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0143] この態様の別の側面において、エンドルフィンは、例えば、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸置換; 配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失; 配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸欠失;配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して少なくとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加;または配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68または配列番号69に対して多くとも 1、2、3、4、または5の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0144] 別の態様において、オピオイドペプチドは、ダイノルフィンペプチドを含む。この態様の側面において、ダイノルフィン ペプチドは、ダイノルフィン A、ダイノルフィン B (ロイモルフィン)またはリモルフィンを含む。この態様の別の側面において、ダイノルフィン ペプチドは、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99または配列番号100を含む。]
[0145] この態様の別の側面において、ダイノルフィンは、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、ダイノルフィンは、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0146] この態様の別の側面において、ダイノルフィンは、例えば、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加;または配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0147] この態様の別の側面において、ダイノルフィンは、例えば、配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換;配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失; 配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加;または配列番号70、配列番号79または配列番号95に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0148] 別の態様において、オピオイドペプチドは、ノシセプチンペプチドを含む。この態様の側面において、ノシセプチン ペプチドは、ノシセプチン RK、ノシセプチン、神経ペプチド1、神経ペプチド 2または神経ペプチド 3を含む。この態様の別の側面において、ノシセプチン ペプチドは、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109または配列番号110を含む。]
[0149] この態様の別の側面において、ノシセプチンは、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して、例えば、少なくとも 70%、少なくとも 75%、少なくとも 80%、少なくとも 85%、少なくとも 90%または少なくとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。この態様のさらに別の側面において、ノシセプチンは、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して、例えば、多くとも 70%、多くとも 75%、多くとも 80%、多くとも 85%、多くとも 90% または多くとも 95%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドを含む。]
[0150] この態様の別の側面において、ノシセプチンは、例えば、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸置換; 配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸欠失; 配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加;または配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の非連続アミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0151] この態様の別の側面において、ノシセプチンは、例えば、配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸置換; 配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸欠失;配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して少なくとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加; または配列番号101、配列番号108、配列番号109または配列番号110に対して多くとも 1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の連続するアミノ酸付加を有するポリペプチドを含む。]
[0152] クロストリジウム毒素はそれぞれおよそ 150 kDaの一本鎖ポリペプチドとして翻訳され、それは次いで天然プロテアーゼによりジスルフィドループ内でタンパク分解切断により切断される(図18)。この切断は、ジスルフィド架橋を形成する2つのシステイン残基の間に作られる別々の二本鎖ループ領域内で起こる。この翻訳後プロセシングにより、およそ 50 kDaの軽鎖(LC)およびおよそ 100 kDaの重鎖(HC)が2つの鎖の間の一つのジスルフィド結合および非共有相互作用によって一緒になって含まれる二本鎖分子が生じる(図2)。改変クロストリジウム毒素の組換え生産を容易にするために、外来性プロテアーゼ切断部位を用いて、本明細書に開示される一本鎖ポリペプチド形態の改変クロストリジウム毒素を二本鎖形態に変換することが出来る。例えば、それぞれを引用によりその全体を本明細書に含める、Steward, L.E. et al., Modified Clostridial Toxins with Enhanced Targeting Capabilities For Endogenous Clostridial Toxin Receptor Systems、米国特許出願公開US 2008/0096248 (Apr. 24、2008); Steward, L.E. et al., Activatable Clostridial Toxins、米国特許出願公開US 2008/0032930 (Feb. 7、2008); Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006);およびFoster、前掲、WO 2006/059105 (2006)を参照。]
[0153] あらゆるすべてのプロテアーゼ切断部位が、一本鎖ポリペプチド形態のクロストリジウム毒素を二本鎖形態へと変換するために用いることが出来ることが想定され、例えば、これらに限定されないが、内因性二本鎖ループプロテアーゼ切断部位および外来性プロテアーゼ切断部位が挙げられる。したがって、本発明の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、二本鎖ループ領域内の内因性プロテアーゼ切断部位を含む。本発明の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、部分的には、二本鎖ループ領域内の外来性プロテアーゼ切断部位を含む。本明細書において用いる場合、「二本鎖ループ領域」という用語は、一本鎖形態のクロストリジウム毒素を二本鎖形態に変換するために用いられるプロテアーゼ切断部位を含むクロストリジウム毒素のアミノ酸配列を意味する。クロストリジウム毒素 二本鎖ループ領域の非限定的な例としては、例えば、配列番号1のアミノ酸430-454 を含むBoNT/Aの二本鎖ループ領域; 配列番号2のアミノ酸 437-446を含むBoNT/Bの二本鎖ループ領域;配列番号3の アミノ酸 437-453を含むBoNT/C1の二本鎖ループ領域;配列番号4のアミノ酸 437-450を含むBoNT/Dの二本鎖ループ領域;配列番号5のアミノ酸 412-426 を含むBoNT/Eの二本鎖ループ領域; 配列番号6のアミノ酸 429-445を含むBoNT/Fの二本鎖ループ領域; 配列番号7のアミノ酸 436-450を含むBoNT/Gの二本鎖ループ領域;および配列番号8 のアミノ酸 439-467を含むTeNTの二本鎖ループ領域が挙げられる(表2)。]
[0154] 表2.クロストリジウム毒素の二本鎖ループ領域]
[0155] 本明細書において用いる場合、「内因性二本鎖ループプロテアーゼ切断部位」という用語は、「天然二本鎖ループプロテアーゼ切断部位」と同義であり、天然クロストリジウム毒素の二本鎖ループ領域内にみられる天然プロテアーゼ切断部位を意味し、例えばこれらに限定されないが、天然 クロストリジウム毒素 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位変異体、例えば、クロストリジウム毒素 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位アイソフォームおよびクロストリジウム毒素 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位サブタイプが挙げられる。内因性プロテアーゼ切断部位の非限定的な例としては、例えば、BoNT/A 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/B 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/C1 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/D 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/E 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/F 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/G 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位および TeNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位が挙げられる。]
[0156] 上記のように、クロストリジウム毒素はおよそ 150 kDaの一本鎖ポリペプチドとして翻訳され、次いで天然プロテアーゼによりジスルフィドループ内にてタンパク分解切断により切断される。この翻訳後プロセシングにより、およそ 50 kDaの軽鎖(LC)およびおよそ 100 kDaの重鎖(HC)が一つのジスルフィド結合および非共有相互作用によって一緒になって含まれる二本鎖分子が生じる。プロテアーゼの実体(identitiy)は現在知られていないが、多くのクロストリジウム毒素についての二本鎖ループプロテアーゼ切断部位が決定されている。BoNTにおいて、K448-A449での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Aを二本鎖形態へと変換する; K441-A442での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Bを二本鎖形態へと変換する; K449-T450での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/C1を二本鎖形態へと変換する; R445-D446での切断は一本鎖ポリペプチド形態の BoNT/Dを二本鎖形態へと変換する; R422-K423での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Eを二本鎖形態へと変換する; K439-A440での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Fを二本鎖形態へと変換する;およびK446-S447での切断は一本鎖ポリペプチド形態のBoNT/Gを二本鎖形態へと変換する。一本鎖ポリペプチド形態のTeNTの A457-S458でのタンパク分解切断の結果、二本鎖形態が生じる。一本鎖ポリペプチド形態のBaNTのK431-N432でのタンパク分解切断の結果、二本鎖形態が生じる。一本鎖ポリペプチド形態のBuNTのR422-K423でのタンパク分解切断の結果、二本鎖形態が生じる。かかる二本鎖ループプロテアーゼ切断部位は改変クロストリジウム毒素にインフレームに作動可能に連結されて融合タンパク質とされる。しかし、二本鎖ループ内の付加的な切断部位も切断されるようであり、失われる小さいペプチド断片の生成をもたらすことに注意されたい。非限定的な例として、BoNT/A 一本鎖ポリペプチドの切断は、最終的には二本鎖ループ内の10アミノ酸断片の欠失をもたらす。]
[0157] したがって、一つの態様において、内因性クロストリジウム毒素二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を含むプロテアーゼ切断部位が一本鎖毒素の二本鎖形態への変換に用いられる。この態様の側面において、タンパク分解切断による二本鎖形態への変換は、例えば、BoNT/A 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/B 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/C1 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/D 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/E 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/F 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BoNT/G 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、TeNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、BaNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位、またはBuNT 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を含む部位から起こる。]
[0158] この態様の別の側面において、タンパク分解切断による二本鎖形態への変換は、例えば、配列番号1のアミノ酸430-454を含むBoNT/Aの二本鎖ループ領域; 配列番号2のアミノ酸 437-446を含むBoNT/Bの二本鎖ループ領域;配列番号3のアミノ酸 437-453を含むBoNT/C1の二本鎖ループ領域;配列番号4のアミノ酸 437-450を含むBoNT/Dの二本鎖ループ領域;配列番号5のアミノ酸 412-426を含むBoNT/Eの二本鎖ループ領域;配列番号6のアミノ酸 429-445を含むBoNT/Fの二本鎖ループ領域;配列番号7のアミノ酸 436-450を含むBoNT/Gの二本鎖ループ領域; または、配列番号8のアミノ酸 439-467を含むTeNTの二本鎖ループ領域;配列番号9のアミノ酸 421-435を含むBaNTの二本鎖ループ領域; または配列番号10のアミノ酸 412-426を含むBuNTの二本鎖ループ領域を含む部位から起こる。]
[0159] 外来性プロテアーゼ切断部位もまた、本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素の一本鎖ポリペプチド形態を二本鎖形態へと変換するのに利用できると考えられる。本明細書において用いる場合、「外来性プロテアーゼ切断部位」という用語は、「非天然プロテアーゼ切断部位」または「非ネイティブプロテアーゼ切断部位」と同義であり、天然クロストリジウム毒素からの二本鎖ループ領域に通常は存在しないプロテアーゼ切断部位を意味するが、ただし、外来性プロテアーゼ切断部位はヒトプロテアーゼ切断部位ではなく、また、本明細書に開示される活性化可能ポリペプチドをコードするコンストラクトを発現する宿主細胞において発現されるプロテアーゼに感受性のプロテアーゼ切断部位ではない。あらゆるすべての外来性プロテアーゼ切断部位が一本鎖ポリペプチド形態のクロストリジウム毒素を二本鎖形態に変換するのに利用でき、本発明の側面の実施に有用であると考えられる。外来性プロテアーゼ切断部位の非限定的な例としては、例えば、植物パパイン切断部位、昆虫パパイン切断部位、甲殻類パパイン切断部位、エンテロキナーゼ切断部位、ヒトライノウイルス3C プロテアーゼ切断部位、ヒトエンテロウイルス3C プロテアーゼ切断部位、タバコエッチウイルス(TEV) プロテアーゼ切断部位、タバコ葉脈はん紋ウイルス (TVMV) 切断部位、サブチリシン切断部位、ヒドロキシルアミン切断部位、またはカスパーゼ3 切断部位が挙げられる。]
[0160] あらゆるすべての長さの外来性プロテアーゼ切断部位が本発明の側面において有用であり得ると考えられるが、ただし、外来性プロテアーゼ切断部位は、そのそれぞれのプロテアーゼによって切断されることができるものである。したがって、この態様の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、少なくとも 6アミノ酸、少なくとも 7 アミノ酸、少なくとも 8 アミノ酸、少なくとも 9 アミノ酸、少なくとも 10 アミノ酸、少なくとも 15 アミノ酸、少なくとも 20 アミノ酸、少なくとも 25 アミノ酸、少なくとも 30 アミノ酸、少なくとも 40 アミノ酸、少なくとも 50 アミノ酸、または少なくとも 60 アミノ酸の長さを有しうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、多くとも 6 アミノ酸、多くとも 7 アミノ酸、多くとも 8 アミノ酸、多くとも 9 アミノ酸、多くとも 10 アミノ酸、多くとも 15 アミノ酸、多くとも 20 アミノ酸、多くとも 25 アミノ酸、多くとも 30 アミノ酸、多くとも 40 アミノ酸、多くとも 50 アミノ酸、または多くとも 60 アミノ酸の長さを有しうる。]
[0161] 一つの態様において、外来性プロテアーゼ切断部位は改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素は外来性プロテアーゼ切断部位を含み、例えば、植物パパイン切断部位、昆虫パパイン切断部位、甲殻類パパイン切断部位、非ヒトエンテロキナーゼプロテアーゼ切断部位、タバコエッチウイルスプロテアーゼ切断部位、タバコ葉脈はん紋ウイルスプロテアーゼ切断部位、ヒトライノウイルス3C プロテアーゼ切断部位、ヒトエンテロウイルス3C プロテアーゼ切断部位、サブチリシン切断部位、ヒドロキシルアミン切断部位、SUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位、および非ヒトカスパーゼ3 切断部位を含む。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0162] この態様の一つの側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒトエンテロキナーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するウシエンテロキナーゼプロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号21を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するウシ エンテロキナーゼ プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、ウシ エンテロキナーゼ プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0163] この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコエッチウイルスプロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列E-P5-P4-Y-P2-Q*-G (配列番号22)または E-P5-P4-Y-P2-Q*-S (配列番号23)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコエッチウイルス プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、P2、P4およびP5 はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32 または配列番号33を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコエッチウイルス プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、タバコエッチウイルス プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0164] この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコ葉脈はん紋ウイルスプロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列P6-P5-V-R-F-Q*-G (配列番号113) またはP6-P5-V-R-F-Q*-S (配列番号114)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコ葉脈はん紋ウイルス プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、P5およびP6 はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号115、配列番号116、配列番号117、または配列番号118を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するタバコ葉脈はん紋ウイルス プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、タバコ葉脈はん紋ウイルス プロテアーゼ切断部位 は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または 改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0165] この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列P5-P4-L-F-Q*-G-P (配列番号34)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、 P4はG、A、V、L、I、M、SまたはTであり、P5はいずれのアミノ酸でもよく、DまたはEが好ましい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39または配列番号40を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位を含みうる。 この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、PRESCISSION(登録商標)によって切断されうる改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒトライノウイルス 3Cプロテアーゼを含みうる。この態様のさらに別の側面において、ヒトライノウイルス 3C プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0166] この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列P6-P5-P4-P3-H*-Y (配列番号41)または P6-P5-P4-P3-Y-H* (配列番号42)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含み得、ここで、P3、P4および P5およびP6 はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号43、配列番号44、または配列番号45を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、GENENASE(登録商標)によって切断されうる改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するサブチリシン切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、サブチリシン切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0167] この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒドロキシルアミン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、複数のジペプチドN*Gを含むヒドロキシルアミン切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号46、または配列番号47を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するヒドロキシルアミン切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、ヒドロキシルアミン切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0168] この態様のさらに別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するSUMO/ULP-1プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列G-G*-P1’-P2’-P3’ (配列番号112) を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するSUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、 P1’、P2’、および P3’ はいずれのアミノ酸でもよい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号48を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するSUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、SUMO/ULP-1 プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0169] この態様の一つの側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒトカスパーゼ3切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置するマウスカスパーゼ 3プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、コンセンサス配列D-P3-P2-D*P1’ (配列番号119)を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒト カスパーゼ 3 プロテアーゼ切断部位を含み得、ここで、P3 はいずれのアミノ酸でもよいがEが好ましく、P2 はいずれのアミノ酸でもよく、P1’ はいずれのアミノ酸でもよいが、GまたはSが好ましい。この態様の別の側面において、外来性プロテアーゼ切断部位は、例えば、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、または配列番号125を含む改変クロストリジウム毒素の二本鎖ループ内に位置する非ヒト カスパーゼ 3 プロテアーゼ切断部位を含みうる。この態様のさらに別の側面において、ウシエンテロキナーゼプロテアーゼ切断部位は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTの二本鎖ループ内に位置する。]
[0170] 二本鎖ループ領域は天然二本鎖ループプロテアーゼ切断部位を外来性プロテアーゼ切断部位により置換するよう改変される。この改変において、天然 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位は作動不可能とされ、したがってそのプロテアーゼによって切断されることができない。外来性プロテアーゼ切断部位のみがその対応する外来性プロテアーゼによって切断されうる。このタイプの改変において、外来性プロテアーゼ部位は改変クロストリジウム毒素と作動可能にインフレームに連結されて融合タンパク質とされ、この部位は、そのぞれぞれの外来性 プロテアーゼによって切断されることができる。内因性二本鎖ループプロテアーゼ切断部位の外来性プロテアーゼ切断部位による置換は、外来性部位が内因性部位の切断部位位置に近い位置において操作される部位の置換でありうる。内因性 二本鎖ループプロテアーゼ切断部位の外来性プロテアーゼ切断部位による置換は、外来性 部位が内因性 部位の切断部位位置とは異なる位置において操作される外来性 部位の付加であり得、内因性 部位は作動不可能となるよう操作される。プロテアーゼ切断部位の位置および種類は重要であり得る。というのは、特定の結合ドメインは遊離のアミノ-末端またはカルボキシル-末端アミノ酸を必要とするからである。例えば、オピオイドペプチド結合ドメインが2つの別のドメインの間に配置される場合、例えば図4参照、プロテアーゼ切断部位の選択の基準は、その部位を切断するプロテアーゼが、結合ドメインのその受容体への選択的結合に必要な結合ドメインの遊離のアミノ-末端またはカルボキシル-末端を曝露する、平坦な切断(flush cut)を残すかどうかでありうる。]
[0171] 天然プロテアーゼ切断部位は、天然二本鎖ループプロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する少なくとも2アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされうる。より広範な変化を作ることが出来るが、ただし、二本鎖ループ領域の2つのシステイン残基はインタクトなまま残り、領域が依然としてジスルフィド架橋を形成できるものとする。アミノ酸変化の非限定的な例としては、アミノ酸の欠失またはもとのアミノ酸の異なるアミノ酸による置換が挙げられる。したがって、一つの態様において、天然 プロテアーゼ切断部位は、天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされる。この態様の別の側面において、天然プロテアーゼ切断部位は、例えば、天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも3 アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも4 アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも5アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも6アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも7アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも8アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも9アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも10アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも 15 アミノ酸; または天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む少なくとも 20 アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされる。]
[0172] この態様のさらに別の側面において、天然二本鎖プロテアーゼ切断部位は、例えば、天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも3アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも4アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも5アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも6アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも7アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも8 アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも9アミノ酸;天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも10アミノ酸; 天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも 15 アミノ酸; または天然プロテアーゼによって切断されるペプチド結合に隣接する2アミノ酸を含む多くとも 20 アミノ酸を変化させることによって作動不可能にされる。]
[0173] 本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素はさらに所望により可動性スペーサーを含む可動性領域を含んでいてもよいと理解される。可動性スペーサーを含む可動性領域は、ポリペプチドの特徴、特質または性質を最適化するためにポリペプチド 領域の長さを調節するために用いることが出来る。非限定的な例として、1以上の 可動性スペーサーをタンデムに含むポリペプチド 領域はプロテアーゼ切断部位をより良好に曝露するために用いることが出来、それにより、プロテアーゼによるその部位の切断が促進される。別の非限定的な例として、1以上の 可動性スペーサーをタンデムに含むポリペプチド 領域は、オピオイドペプチド結合ドメインをよりよく提示するために用いることが出来、それにより、その結合ドメインのその受容体との結合が促進される。]
[0174] ペプチドを含む可動性スペーサーは少なくとも1アミノ酸の長さであり、非荷電アミノ酸を小さい側鎖R基とともに含み、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンまたはセリンが挙げられる。したがって、一つの態様において、可動性スペーサーは、例えば、少なくとも 1 アミノ酸、少なくとも 2 アミノ酸、少なくとも 3 アミノ酸、少なくとも 4 アミノ酸、少なくとも 5 アミノ酸、少なくとも 6 アミノ酸、少なくとも 7 アミノ酸、少なくとも 8 アミノ酸、少なくとも 9 アミノ酸、または少なくとも 10 アミノ酸の長さを有しうる。別の態様において、可動性スペーサーは、例えば、多くとも 1 アミノ酸、多くとも 2 アミノ酸、多くとも 3 アミノ酸、多くとも 4 アミノ酸、多くとも 5 アミノ酸、多くとも 6 アミノ酸、多くとも 7 アミノ酸、多くとも 8 アミノ酸、多くとも 9 アミノ酸、または多くとも 10 アミノ酸の長さを有しうる。さらに別の態様において、可動性スペーサーは例えば、1-3 アミノ酸の間、2-4 アミノ酸の間、3-5 アミノ酸の間、4-6 アミノ酸の間、または5-7 アミノ酸の間でありうる。可動性スペーサーの非限定的な例としては、例えば、G-スペーサー、例えば、GGG、GGGG (配列番号49)、およびGGGGS (配列番号50) またはA-スペーサー、例えば AAA、AAAA (配列番号51)およびAAAAV (配列番号111)が挙げられる。かかる可動性領域は作動可能にインフレームに改変クロストリジウム毒素に連結されて融合タンパク質とされる。]
[0175] したがって、一つの態様において、本明細書において開示される改変クロストリジウム毒素は、さらに可動性スペーサーを含む可動性領域を含みうる。別の態様において、本明細書において開示される改変クロストリジウム毒素はさらに、複数の可動性スペーサーをタンデムに含む可動性領域を含みうる。この態様の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、少なくとも1のG-スペーサー、少なくとも 2のG-スペーサー、少なくとも 3のG-スペーサー、少なくとも 4のG-スペーサーまたは少なくとも 5のG-スペーサーを含みうる。この態様の別の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、多くとも 1のG-スペーサー、多くとも 2のG-スペーサー、多くとも 3のG-スペーサー、多くとも 4のG-スペーサーまたは多くとも 5のG-スペーサーを含みうる。この態様のさらに別の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、少なくとも 1のA-スペーサー、少なくとも 2のA-スペーサー、少なくとも 3のA-スペーサー、少なくとも 4のA-スペーサーまたは少なくとも 5のA-スペーサーを含みうる。この態様のさらに別の側面において、可動性領域はタンデムに、例えば、多くとも 1のA-スペーサー、多くとも 2のA-スペーサー、多くとも 3のA-スペーサー、多くとも 4のA-スペーサーまたは多くとも 5のA-スペーサーを含みうる。この態様の別の側面において、改変クロストリジウム毒素は、1コピー以上の同じ可動性スペーサー、1コピー以上の異なる可動性スペーサー 領域、またはそれらのいずれかの組合せを含む可動性領域を含みうる。]
[0176] この態様の別の側面において、可動性スペーサーを含む改変クロストリジウム毒素は、例えば、改変BoNT/A、改変BoNT/B、改変BoNT/C1、改変BoNT/D、改変BoNT/E、改変BoNT/F、改変BoNT/G、改変TeNT、改変BaNT、または改変BuNTであり得る。]
[0177] 本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素はあらゆるすべての位置にて可動性スペーサーを含みうると考えられるが、ただし、改変クロストリジウム毒素は中毒プロセスを実行することができるものである。この態様の側面において、可動性スペーサーは、例えば、酵素ドメインおよび転位置ドメイン、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメインおよび外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、G-スペーサーは、例えば、酵素ドメインおよび転位置ドメイン、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメインおよび外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、A-スペーサーは、例えば、酵素ドメインおよび転位置ドメイン、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメインおよび外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。]
[0178] この態様の別の側面において、可動性スペーサーは、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインおよび転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよび酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、G-スペーサーは、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインおよび転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよび酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、A-スペーサーは、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインおよび転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよび酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。]
[0179] この態様のさらに別の側面において、可動性スペーサーは、例えば、転位置ドメインおよび酵素ドメイン、転位置ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、G-スペーサーは、例えば、転位置ドメインおよび酵素ドメイン、転位置ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。この態様の別の側面において、A-スペーサーは、例えば、転位置ドメインおよび酵素ドメイン、転位置ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位の間に位置する。]
[0180] 本明細書に開示される改変クロストリジウム毒素は、オピオイドペプチド結合ドメインを、あらゆるすべての位置にて含みうると考えられるが、ただし、改変クロストリジウム毒素が中毒プロセスを実行することができるものとする。非限定的な例としては、 例えば、オピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のアミノ末端に位置させる;オピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のクロストリジウム毒素酵素ドメインと転位置ドメインとの間に位置させる;およびオピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のカルボキシル末端に位置させる。別の非限定的な例としては、例えば、オピオイドペプチド結合ドメインを改変クロストリジウム毒素のクロストリジウム毒素酵素ドメインとクロストリジウム毒素転位置ドメインとの間に位置させる。天然クロストリジウム毒素の酵素ドメインはネイティブな開始メチオニンを含む。したがって、酵素ドメインがアミノ-末端位置でないドメイン編成において、開始メチオニンを含むアミノ酸配列は、アミノ-末端 ドメインの前に位置させるべきである。同様に、オピオイドペプチド結合ドメインがアミノ-末端位置にある場合、開始メチオニンを含むアミノ酸配列およびプロテアーゼ切断部位は、オピオイドペプチド結合ドメインが遊離のアミノ末端を要求する状況においては作動可能に連結させるとよい。例えば、引用によりその全体を本明細書に含めるShengwen Li et al., Degradable Clostridial Toxins、米国特許出願第 11/572,512号 (Jan. 23、2007)参照。さらに、開始メチオニンを含む別のポリペプチドのアミノ末端に作動可能に連結したポリペプチドを付加する場合、もとのメチオニン残基は欠失させうることが当該技術分野において公知である。]
[0181] したがって、一つの態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位および酵素ドメインを含みうる (図3A)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位 およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。]
[0182] 別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、および転位置ドメインを含みうる (図3B)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。]
[0183] さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、および転位置ドメインを含みうる (図4A)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメインおよびクロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。]
[0184] さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、および酵素ドメインを含みうる(図4B)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。]
[0185] 別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、および転位置ドメインを含みうる (図4C)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメインを含みうる。]
[0186] さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位および酵素ドメインを含みうる (図4D)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。]
[0187] さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、転位置ドメイン、およびオピオイドペプチド結合ドメインを含みうる(図5A)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびオピオイドペプチド結合ドメインを含みうる。]
[0188] さらに別の態様において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメインを含みうる(図5B)。この態様の一つの側面において、改変クロストリジウム毒素は、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシへ直線状の順序において、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含みうる。]
[0189] 本発明において有用な組成物は一般に、改変クロストリジウム毒素を含む医薬上許容される組成物として投与される。本明細書において用いる場合、「医薬上許容される」という用語は、個体に投与された場合に有害な、アレルギー性またはその他の不都合なまたは望ましくない反応を生じさせないあらゆる分子実体または組成物を意味する。本明細書において用いる場合、「医薬上許容される組成物」という用語は「医薬組成物」と同義であり、治療的に有効な濃度の活性成分、例えば、本明細書に開示する改変クロストリジウム毒素のいずれかを意味する。改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物は、医学および獣医学用途のために有用である。医薬組成物は、患者に単独で、またはその他の補助的な活性成分、薬剤、薬物またはホルモンと組み合わせて投与されうる。医薬組成物は様々なプロセスのいずれを用いて製造してもよく、例えば、これらに限定されないが、常套の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠製造、微粒子化、乳化、カプセル封入、捕捉、および凍結乾燥が挙げられる。医薬組成物は様々な形態のいずれをとってもよく、例えば、これらに限定されないが、滅菌溶液、懸濁液、乳濁液、凍結乾燥物、錠剤、丸剤、ペレット、カプセル、散剤、シロップ、エリキシルまたはその他のいずれかの投与に好適な投与形態が挙げられる。]
[0190] 本発明の側面は、部分的には、改変クロストリジウム毒素を含む組成物を提供する。本明細書に開示されるいずれの組成物も、必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療方法において有用でありうると考えられるが、ただし、組成物は泌尿生殖器-神経学的障害に関連する症状を防止または低減する。改変クロストリジウム毒素を含む組成物の非限定的な例としては、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素が挙げられる。本明細書に開示されるいずれの改変クロストリジウム毒素も利用可能であると想定され、例えば、Steward、前掲、(2007); Dolly、前掲、(2007); Foster、前掲、WO 2006/059093 (2006); Foster、前掲、WO 2006/059105 (Jun. 8、2006)に開示のものが挙げられる。2以上の異なる改変クロストリジウム毒素を別々の組成物または単一の組成物の一部として提供することができることも理解される。]
[0191] 改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物は、所望により活性成分の医薬上許容される組成物への加工を促進する医薬上許容される担体を含んでいてもよいと考えられる。本明細書において用いる場合、「医薬上許容される担体」という用語は「医薬的担体」と同義であり、投与された場合に長期または永続的有害作用を実質的に有さないあらゆる担体を意味し、例えば、「薬学的に許容される媒体、安定化剤、希釈剤、添加剤、補助剤または賦形剤」といった用語を包含する。かかる担体は一般に活性化合物と混合されるか、活性化合物を希釈または封入することが許容され、固体、半固体または液体の剤であり得る。活性成分は可溶性であってもよいし、所望の担体または希釈剤中の懸濁液として送達されてもよいことが理解される。様々な医薬上許容される担体のいずれも使用することができ、例えば、これらに限定されないが、水性媒体、例えば、水、塩水、グリシン、ヒアルロン酸等;固体担体、例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム等;溶媒;分散媒;被覆; 抗細菌および抗真菌薬;等張および吸収遅延薬剤; またはあらゆるその他の不活性成分が挙げられる。医薬上許容される担体の選択は、投与形態に依存しうる。医薬上許容される担体が活性成分と適合しない場合を除き、その医薬上許容される組成物における使用が想定される。かかる医薬用担体の特定の使用の非限定的な例は、PHARMACEUTICALDOSAGEFORMS AND DRUG DELIVERY SYSTEMS (Howard C. Ansel et al., eds., Lippincott Williams & Wilkins Publishers, 7th ed. 1999);REMINGTON: THESCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY (Alfonso R. Gennaro ed., Lippincott, Williams & Wilkins, 20th ed. 2000); GOODMAN&GILMAN’S THE PHARMACOLOGICALBASIS OF THERAPEUTICS (Joel G. Hardman et al., eds., McGraw-Hill Professional, 10th ed. 2001);およびHANDBOOK OF PHARMACEUTICAL EXCIPIENTS (Raymond C. Rowe et al., APhA Publications, 4th edition 2003)にみることが出来る。これらのプロトコールは常套の手法であり、あらゆる改変が本明細書の開示から当業者の技術範囲内である。]
[0192] さらに、本明細書に開示される医薬組成物は所望により、これらに限定されないが、その他の医薬上許容される成分(または医薬成分)を含んでいてもよいと考えられ、例えば、これらに限定されないが、緩衝剤、保存料、浸透圧調整剤、塩類、抗酸化剤、浸透圧調節剤、生理学的物質、薬学的物質、増量剤、乳化剤、湿潤剤、甘味料または芳香剤等が挙げられる。様々な緩衝剤およびpH調整手段が本明細書に開示する医薬組成物の調製のために利用できるが、ただし、結果として得られる調製物は医薬上許容されるものである。かかる緩衝剤としては、これらに限定されないが、酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、中性緩衝食塩水、リン酸緩衝食塩水およびホウ酸緩衝剤が挙げられる。酸または塩基を必要に応じて組成物のpHを調整するために用いることが出来ることが理解される。医薬上許容される抗酸化剤としては、これらに限定されないが、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンが挙げられる。有用な保存料としては、これらに限定されないが、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、安定化オキシクロロ組成物、例えば、PURITE(登録商標)およびキレート化剤(chelant)、例えば、DTPAまたはDTPA-ビスアミド、カルシウムDTPA、およびCaNaDTPA-ビスアミドが挙げられる。医薬組成物に有用な浸透圧調整剤としては、これらに限定されないが、塩類、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールまたはグリセリンおよびその他の医薬上許容される浸透圧調整剤が挙げられる。医薬組成物は塩として提供してもよく、多くの酸により形成することが出来、例えば限定されないが、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸などが挙げられる。塩は、対応する遊離の塩基形態と比較して水性またはその他のプロトン性溶媒においてより可溶性である傾向がある。薬学分野において公知のこれらおよびその他の物質は本発明において有用な医薬組成物に含めることができることが理解される。]
[0193] 一つの態様において、改変クロストリジウム毒素を含む組成物は、改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物である。この態様の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物はさらに、医薬的担体、医薬成分、または医薬的担体と医薬成分との両方を含む。この態様の別の側面において、改変クロストリジウム毒素を含む医薬組成物はさらに、少なくとも一つの医薬的担体、少なくとも一つの医薬成分、または少なくとも一つの医薬的担体および少なくとも一つの医薬成分を含む。]
[0194] 本発明の側面は、部分的には、泌尿生殖器-神経学的障害を提供する。本明細書において用いる場合、「泌尿生殖器-神経学的障害」という用語は、処置される少なくとも一つの基礎となる症状が、侵害感覚神経に基づく病因、例えば、仙骨反射弓の痙攣性機能不全および/または変性に起因する泌尿生殖器に根付いた障害を意味する。泌尿生殖器-神経学的障害の非限定的な例としては、例えば、これらに限定されないが、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、その他の泌尿生殖器障害を伴うかまたは伴わない前立腺障害、その他の泌尿生殖器障害を伴うかまたは伴わない子宮障害、および神経因性機能障害を伴う泌尿生殖器障害(例えば、パーキンソン病、多発性硬化症、脊椎披裂、横断性脊髄炎、脳卒中、脊髄損傷、反射痙攣(spasm reflex)、および脊髄または脳の神経学的病変に伴う泌尿生殖器障害)、およびその他のかかる侵害感覚神経に基づく病因の泌尿生殖器障害が挙げられる。]
权利要求:

請求項1
哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法であって、該方法は、必要とする哺乳類に、治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、方法。
請求項2
改変クロストリジウム毒素が、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン およびオピオイドペプチド結合ドメイン、または、6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む、請求項 1の方法。
請求項3
オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチンまたはヘモルフィンである請求項 1の方法。
請求項4
クロストリジウム毒素転位置ドメインが、BoNT/A転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT転位置ドメインである請求項 1の方法。
請求項5
クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT酵素ドメインである請求項 1の方法。
請求項6
泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に伴う泌尿生殖器障害、子宮障害に伴う泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害である請求項 1の方法。
請求項7
哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害を治療する方法であって、該方法が、必要とする哺乳類に、治療上有効量の、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位を含む改変クロストリジウム毒素を含む組成物を投与する工程を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、方法。
請求項8
改変クロストリジウム毒素が、一本のポリペプチドのアミノからカルボキシルへの直線状の順序で、 1)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、オピオイドペプチド結合ドメイン、2)クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、3)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位 およびクロストリジウム毒素酵素ドメイン、4)オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、5)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、クロストリジウム毒素酵素ドメインおよびオピオイドペプチド結合ドメイン、または、6)クロストリジウム毒素転位置ドメイン、外来性プロテアーゼ切断部位、オピオイドペプチド結合ドメイン およびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含む請求項 7の方法。
請求項9
オピオイドペプチド結合ドメインが、エンケファリン、BAM22ペプチド、エンドモルフィン、エンドルフィン、ダイノルフィン、ノシセプチンまたはヘモルフィンである請求項 7の方法。
請求項10
クロストリジウム毒素転位置ドメインが、BoNT/A転位置ドメイン、BoNT/B 転位置ドメイン、BoNT/C1 転位置ドメイン、BoNT/D 転位置ドメイン、BoNT/E 転位置ドメイン、BoNT/F 転位置ドメイン、BoNT/G 転位置ドメイン、TeNT 転位置ドメイン、BaNT 転位置ドメイン、またはBuNT転位置ドメインである請求項 7の方法。
請求項11
クロストリジウム毒素酵素ドメインが、BoNT/A酵素ドメイン、BoNT/B 酵素ドメイン、BoNT/C1 酵素ドメイン、BoNT/D 酵素ドメイン、BoNT/E 酵素ドメイン、BoNT/F 酵素ドメイン、BoNT/G 酵素ドメイン、TeNT 酵素ドメイン、BaNT 酵素ドメイン、またはBuNT酵素ドメインである請求項 7の方法。
請求項12
外来性プロテアーゼ切断部位が、植物パパイン切断部位、昆虫パパイン切断部位、甲殻類パパイン切断部位、エンテロキナーゼ切断部位、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ切断部位、ヒトエンテロウイルス3C プロテアーゼ切断部位、タバコエッチウイルスプロテアーゼ切断部位、タバコ葉脈はん紋ウイルス切断部位、サブチリシン切断部位、ヒドロキシルアミン切断部位、またはカスパーゼ3 切断部位である請求項 7の方法。
請求項13
泌尿生殖器-神経学的障害が、尿失禁、過活動膀胱、排尿筋機能異常、下部尿路機能障害、尿貯留、排尿困難、多尿症、夜間頻尿、慢性尿路感染症、前立腺障害に伴う泌尿生殖器障害、子宮障害に伴う泌尿生殖器障害、または神経因性機能障害に伴う泌尿生殖器障害である請求項 7の方法。
請求項14
必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における改変クロストリジウム毒素の使用であって、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメインおよびクロストリジウム毒素酵素ドメインを含み、治療上有効量の医薬の哺乳類への投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、使用。
請求項15
必要とする哺乳類における泌尿生殖器-神経学的障害の治療用医薬の製造における改変クロストリジウム毒素の使用であって、該使用が哺乳類に治療上有効量の組成物を投与する工程を含み、改変クロストリジウム毒素が、オピオイドペプチド結合ドメイン、クロストリジウム毒素転位置ドメイン、クロストリジウム毒素酵素ドメイン、および外来性プロテアーゼ切断部位を含み、組成物の投与が泌尿生殖器-神経学的障害の症状を軽減させ、それにより哺乳類が治療される、使用。
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